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マラソン沿道の「密」回避に躍起…都、ボランティア1000人追加

 
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 東京パラリンピックは最終日の5日、東京都心でマラソンが実施される。大会組織委員会は新型コロナウイルス対策で、沿道の観戦自粛を呼びかけるが、同様の要請がされ、札幌市で行われた東京五輪の競歩・マラソンには、大勢の人が詰めかけた。危機感を強める都はボランティアを追加動員し、「密」回避に躍起だ。

札幌の衝撃

 「元アスリートとして、声援が選手の力になることは十分わかっているが、今回は、沿道での応援に行かないでほしい」。組織委の小谷実可子スポーツディレクター(55)は、3日の記者会見でこう訴えた。

 当日は車いす男女、上肢障害男子、視覚障害男女の計5種目の選手が、午前6時半から順にスタートする。国立競技場を発着点とし、浅草雷門や銀座、東京タワー、皇居外苑などの名所を巡るのが特徴だ。

 都幹部は「元々は多くの人に応援してもらい、東京をアピールするために選んだコースなので、人が集まりやすい」と表情を曇らす。

五輪の女子マラソンでは、沿道に多くの人が集まった(8月7日、札幌市中央区で)
五輪の女子マラソンでは、沿道に多くの人が集まった(8月7日、札幌市中央区で)

 組織委や都に衝撃を与えたのは、札幌市で先月5~8日に行われた五輪の競歩・マラソン。発着点などを立ち入り禁止にし、歩道にはコーン標識を置いて観戦しにくくした。ボランティア約2000人がプラカードなどを持って観戦自粛を求めたが、道外からも観光客が訪れ、人垣ができた。

 携帯電話の位置情報から滞在人口を推計するNTTドコモの「モバイル空間統計」のデータによると、2日間のマラソン発着点付近の人出は、1週間前の同時刻と比べて約4割増えた。

苦肉の策

 都はホームページやSNS、駅の電子看板でパラマラソンの観戦自粛を繰り返し周知しているが、一定の人出は避けられないとみている。

 沿道には、約1700人の組織委スタッフが動員されるほか、都も先月30日から、密集回避やマスク着用を呼びかける「都市ボランティア」の募集を急きょ始め、約1000人を集めた。

 走者が通過する2時間前から、千代田区の神保町や中央区の日本橋など、混雑が予想される地点を中心にソーシャルディスタンスの確保やマスク着用を呼びかける。沿道のカメラやSNS情報から、観客が密集している場所を特定し、スタッフを派遣する取り組みも行われる。

 皇居周辺など2か所には救護所も設置される。都の担当者は「本来は必要ないが、集まってしまった人が体調不良になるかもしれない。大会を無事に終えるための苦肉の策だ」と話す。

厳重警戒

 パラマラソンとコースが一部重なる東京マラソンでは、新型コロナウイルスの感染拡大前、沿道に約100万人が集まった。警視庁も今回、テロや雑踏事故に備え、多数の警察官を出動させる。車両突入を防ぐため、主要交差点に通じる道路を機動隊のバスや鉄柵でふさぐ。銃器テロに対応する緊急時対応部隊(ERT)も待機する。

 都心の主要道路では、午前4時半から一斉に交通規制を行う。選手通過後に順次解除されるが、国立競技場付近は最長約6時間、通行止めになる。規制の詳細は組織委員会のホームページで公表されている。

来月には東京マラソン

 パラリンピック閉幕後の10月には、新型コロナの影響で延期された東京マラソンが控えている。

 東京都によると、例年3月に実施され、全国から集まった約3万8000人が走る。今年も3月開催を予定していたが、感染状況を踏まえて10月17日に延期され、参加者も3割削減した。

 大会要項には、開催1か月前の9月17日以降に緊急事態宣言が発せられている場合、中止すると定められている。都に発出中の宣言の期限は12日だが、3日の新規感染者は2539人で収束は見通せない。

 都幹部は「この状況では実施は難しい」と漏らす。

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2340225 0 東京パラリンピック2020速報 2021/09/04 15:00:00 2021/09/04 17:29:14 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/09/20210904-OYT1I50067-T.jpg?type=thumbnail
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