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「ウエシゲ劇場閉幕です」準々決勝敗退も、コンビの絆を再確認…アーチェリー

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 東京パラリンピックは4日、アーチェリー混合リカーブ団体(立位など)準々決勝が行われ、日本の上山友裕(三菱電機)・重定知佳(林テレンプ)組はイタリアのペアに2-6で敗れた。日の丸を付けて共に戦った「ウエシゲ」ペアは、戦いを終えて互いに感謝の言葉を述べた。(読売新聞オンライン・古和康行)

アーチェリー混合リカーブ団体準々決勝でイタリアに敗れた重定知佳(右)と上山友裕(4日、夢の島公園アーチェリー場で)=秋月正樹撮影
アーチェリー混合リカーブ団体準々決勝でイタリアに敗れた重定知佳(右)と上山友裕(4日、夢の島公園アーチェリー場で)=秋月正樹撮影

 相手のミスショットを尻目に手堅くまとめた日本が第1セットでリードする。だが、第2セット。重定に「異変」が起こる。第1セットを取ったことで、「勝ち」が脳裏をよぎったのか重定は「急に緊張して硬くなった」と振り返った。

 引いた動作をいったん中断、弓を膝まで戻してからまた、打ち急ぐように矢を放ち、これが「7点」にそれた。一方のイタリアは8~9点にまとめてこのセットを取ると、ここから3セットを連取して試合を決めた。

 日本でも海外でもペアの入れ替わりが普通のこの種目で、ウエシゲペアは2017年から一貫してコンビを組み続ける。2人は互いに敬意を込めて「最強のパートナー」と呼ぶ。

 ペアを組むことになったきっかけは上山だ。個人で出場した2016年のリオデジャネイロ大会で「個人と混合団体、2つのメダルを目指したい」と思い立った。帰国後、女子選手を「発掘」しようと探していたところ、障害者のスポーツ大会で重定を知った。上山が「代表を目指しませんか」と声をかけ、もともとは車いすテニス選手だった重定は豊富な練習量で応えて、アーチェリーでも国内トップ選手の一人となった。混合団体の日本代表として、2017年に世界選手権に出場してから、4年にわたって世界を相手に戦い続けた。

アーチェリー混合リカーブ団体、ブラジルを破り喜ぶ重定知佳(右)と上山友裕(4日、夢の島公園アーチェリー場で)=秋月正樹撮影
アーチェリー混合リカーブ団体、ブラジルを破り喜ぶ重定知佳(右)と上山友裕(4日、夢の島公園アーチェリー場で)=秋月正樹撮影

 メダルには届かなかったが、重定は上山に声をかけられた当時を思い返し、「ずっと背中を追いかけてきた。一緒の舞台に立てて本当にうれしい」と感慨深げに語った。前日に個人戦1回戦で大敗していた上山は、アーチェリーを辞めようかと思うぐらい落ち込んでいたが、混合戦では「いろんな場面で助けられた。やっぱりアーチェリーは面白い」と思い直したという。

 2人の電話は、決まって長電話になる。選手村に入村してからも部屋は隣同士なのに「1時間くらい電話していた」と笑い合った。試合後、降りしきる雨の中、報道陣のインタビューに漫才のような掛け合いで答える2人は最後にこう言った。「ウエシゲ劇場第一幕、閉幕です」

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2340836 0 東京パラリンピック2020速報 2021/09/04 21:12:00 2021/09/04 21:12:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/09/20210904-OYT1I50124-T.jpg?type=thumbnail
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