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パラ「発掘」選手堂々…体験会に1200人参加、底辺拡大に期待

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 東京パラリンピックには、才能あるパラ選手を見つけ出す「発掘事業」出身の選手が初めて、出場を果たした。ボートと陸上の男女4選手で、メダルには届かなかったが、全力を発揮した。東京都は事業を継続する方針で、パラスポーツの底辺拡大も期待される。

生きがい発見 パリも意欲

初めての舞台で健闘を見せた市川選手(8月27日、海の森水上競技場で)=沼田光太郎撮影
初めての舞台で健闘を見せた市川選手(8月27日、海の森水上競技場で)=沼田光太郎撮影

 8月27~29日に海の森水上競技場(東京都江東区)で開催されたボート女子シングルスカル。発掘事業で見いだされ、初出場した市川友美選手(41)は力強くオールをこぎ、11位となった。試合後、「障害を受け入れきれない気持ちもある中で、ボートが生きる力になっている。挑戦して良かった」と語った。

 2012年9月、ワーキングホリデーの滞在先・オーストラリアで、スノーボード中に転倒し、車いす生活となった。帰国後、銀行の子会社で事務職に就いたが、自宅と往復するだけの生活。偶然、目にしたポスターで発掘事業を知り、15年冬から都内であった競技体験会に3回ほど参加した。

 発掘事業は15年度、都がスタートさせた。スポーツから遠ざかったり、触れる機会が少なかったりする障害者に様々な競技を体験してもらい、選手を育成するのが主な目的だ。

 市川選手が、心ひかれたのがボートだった。好きだったサーフィンと同じ水上スポーツ。もう一度、水に浮くことができると思うとワクワクした。

 競技団体の練習に参加するとのめり込み、リーチの長さを武器に記録を伸ばした。競技開始から5年たった今年5月の大会で優勝し、パラ出場を決めた。今大会では世界との差を感じたが、修正点も見つかり、「世界一に向けて頑張りたい」とパリ大会を見据える。

 都によると、発掘事業では、昨年度までに体験会を18回開催し、10歳代から40歳代までの約1200人が参加した。体験会にはカヌーや自転車、柔道など複数の競技団体が参加し、競技体験のほか、体力測定も行う。先輩アスリートが体験談を話すこともあるという。

 今大会には、市川選手以外にも、ボートの有安諒平(34)、木村由(17)、陸上の松本武尊(20)の3人の出身選手が出場した。

 都パラリンピック部の千葉伸一・競技担当課長は「初めて代表を出すことができ、競技をやってみたいと思う人の希望になったのではないか。パラスポーツの普及につながる効果も期待できる。多くの障害者に参加してほしい」と語った。

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2346423 0 東京パラリンピック2020速報 2021/09/07 05:00:00 2021/09/07 07:59:55 ボート女子シングルスカル予選に出場した市川友美(8月27日、海の森水上競技場で)=沼田光太郎撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/09/20210906-OYT1I50152-T.jpg?type=thumbnail
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