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    2016年

    総評

     全国の写真愛好家でつくる読売写真クラブ(YPC、38クラブ、会員約5000人)の合同展、「2016全日本読売写真クラブ展」の審査が行われた。2000点を超える応募全作品を、写真家・立木義浩さんが審査、上位優秀作品7点を含む入賞162点が決まった。最優秀賞には秋山真人さん(愛媛)、審査委員特別賞には伊藤国男さん(千葉)が選ばれた。(カッコ内は所属クラブ。以下、敬称略)

    思い入れと発想の調和…立木 義浩氏

     デジタル写真が銀塩の時代と比べると決定的に違うところは何か。それはシャッターを押す回数が飛躍的に増えたことである。

     今までに無かったアングルやフレームが現れ始めて写真が変わって来ました。しかし、簡単に写真が写るようになってすぐさま液晶モニターでチェック出来るはずなのに、ブレのために上位に上って来ない写真が少なからずあるのは残念至極。

     すでに皆さんご存じだと思いますが、フィルム時代にはブレなかったシャッタースピードでも芳しくないことが起こるので気を抜かぬように意識することが大事です。なぜならこのちょっとしたことで優秀賞が入選になってしまうのですから。

     技術と共に重要な事物に対する眼差しも大きく変わり、目に入る現象の「引き写し写真」からの変貌ぶりには目を見張るものがあります。何気ない誰もが見落とすような光景を拾い上げる感覚が鋭くなって来ています。これは、違いを検知し変化を感じる心というか、気配を察知するものです。

     景色は基本的に個人の体験世界ですから、写真に撮ろうとする時に自分の情緒で塗りつぶし、そこに自分の思い入れを託すことでもあります。ただそうするには、主のような先入観に囚われない自由な発想と物の見方が必要です。

     このコンテストは一枚写真の勝負ですからコンセプトは見えません。応募された写真は物語るのではなく、表しているのだと思います。釣り人が逃した魚を大きく言うのに似て、写真愛好家のみなさんも、もしもあの時の嘆きがありますが、良い写真を支えているのはその記憶かも知れません。

     楽しんで撮り続けて下さい。

    全日本読売写真クラブ展

     【東京】7月22日(金)~28日(木)午前10時~午後7時(最終日は午後4時まで)、富士フイルムフォトサロン(東京都港区赤坂9の7の3フジフイルムスクエア(電)03・6271・3351)

     【大阪】8月26日(金)~9月1日(木)午前10時~午後7時(最終日は午後2時まで)、富士フイルムフォトサロン(大阪市中央区本町2の5の7メットライフ本町スクエア(電)06・6205・8000)

     【福岡】9月23日(金)~28日(水)午前10時~午後6時30分、富士フイルムフォトサロン(福岡市博多区住吉3の1の1富士フイルム福岡ビル1F(電)092・289・7307)

     〈主催〉読売写真クラブ、読売新聞社

     〈後援〉富士フイルムイメージングシステムズ、キヤノンマーケティングジャパン

    2016年07月21日 15時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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