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2020全日本読売写真クラブ展 総評

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 全国の写真愛好家でつくる読売写真クラブ(YPC、37クラブ)の合同展、「2020全日本読売写真クラブ展」(個人部門)の審査が行われた。約1500点の応募作品を、写真家・立木義浩さんが審査、上位優秀作品7点を含む入賞95点が決まった。最優秀賞には吉田重彦さん(群馬)、審査委員特別賞には大西つねみちさん(千葉)が選ばれた。(カッコ内は所属クラブ。以下、敬称略)

完成度より「息づかい」…立木義浩

 居座ってしまった新型コロナウイルスに加えて梅雨前線の猛威で気の休まる時がない日々でした。無症状の感染者はあなたかもしれないし私かも、という疑心暗鬼と自粛による経済的困窮は人を疲弊させる。一時のステイホームは大袈裟おおげさにいえば生活が変わる取っ掛かりだったかもしれない。つまり持て余す時間に本を読んだり写真集をパラパラとめくったりしながら何かを感じて考えていたらしい。一般に人体のカロリー消費の約4分の1は、脳に使われているという。まさに大食漢というべきか。自分自身のまなざしの小さな変化を感じながらマスクをかけての審査であった。

 コロナの事情で応募写真全てが新作というはずもなく、ここ2~3年の写真も多かったが、今年の2月末に横浜の大桟橋で撮影された写真「群衆」は、何かのイベントのために並んで待っている大勢の姿が、迷える羊の群れにダブって見え戦慄せんりつを覚えた。2月14日にはカメラの展示会「CP+(シーピープラス)2020」も中止を決定し、朦朧もうろうとした不安が徐々に具体的になって、「群衆」が撮られた数日後には、潜在的なパンデミックの可能性があるとWHO(世界保健機関)が発表した。

 そして一日一日は長く感じたが、気が付けばあっという間に3か月は過ぎた。ほぼ自分の写真しか見ていなかった目に写真愛好家の応募写真は多様性を感じさせてくれた。もちろん基本的にオーソドックスな考え方で写真を楽しむのは王道です。ただ日本人のDNAにある花鳥風月をでる感性や感覚に固執すると世界は狭くなる。完成度の高い風景写真に、美しいけれどそこでとどまっているものに魅力が乏しいのは、芸術の尻尾をひきずっていて形は整っているのに作者の息づかいが聞こえてこないからではないでしょうか。殻に閉じこもらず深呼吸して写真を続けましょう。コロナの収束を待ちながら。

〈全日本読売写真クラブ展〉
 【東京】 9月25日(金)~10月1日(木)午前10時~午後7時(最終日は午後4時まで)、
  富士フイルムフォトサロン(東京都港区赤坂9の7の3フジフイルムスクエア
  (電)03・6271・3351)

 【大阪】 11月6日(金)~12日(木)午前10時~午後7時(最終日は午後2時まで)、
  富士フイルムフォトサロン(大阪市中央区本町2の5の7メットライフ本町スクエア1F
  (電)06・6205・8000)

 〈主催〉読売写真クラブ、読売新聞社
 〈協力〉富士フイルムイメージングシステムズ、キヤノンマーケティングジャパン

 ※今後の状況次第で、変更もあり得ることをあらかじめご了承ください。

無断転載・複製を禁じます
1470947 0 全日本読売写真クラブ展 2020/09/11 16:56:00 2020/09/11 16:56:00 2020/09/11 16:56:00 2020全日本読売写真クラブ展・審査委員の立木義浩氏(7月1日、読売新聞東京本社で)=吉川綾美撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/09/20200911-OYT8I50044-T.jpg?type=thumbnail

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