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    「つかの間」対話路線、首相とデニー知事初会談

    • 安倍首相との会談を終え、記者団の取材に応じる沖縄県の玉城デニー知事(12日午後、首相官邸で)=青山謙太郎撮影
      安倍首相との会談を終え、記者団の取材に応じる沖縄県の玉城デニー知事(12日午後、首相官邸で)=青山謙太郎撮影

     安倍首相は12日、首相官邸で沖縄県の玉城デニー知事と初めて会談した。玉城氏は米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の同県名護市辺野古への移設を話し合う場を設けるよう求めた。首相は対話には前向きな姿勢を示した。知事選の結果を受け、当面は柔軟路線で臨む構えだ。

     ◆9日目の会談

     会談には菅官房長官も同席した。玉城氏は9月30日の知事選の結果に触れ、「辺野古新基地は認められないという民意が改めて示された。早急に話し合いの場を設けてほしい」と求めた。玉城氏によると、首相は「政府の立場は変わらない」と強調したが、「考えが一致するところは一緒にやりましょう」と語ったという。

     8月に急逝した翁長雄志おながたけし・前知事が2014年に初当選した際は、就任から首相との会談まで4か月を要した。ところが、今回は公務を開始してから9日目の会談となった。玉城氏は会談後、「翁長氏が対話に苦労したことを考えると、就任直後に対話の第一歩を踏み出せたのはありがたい」と記者団に語った。

     首相が玉城氏と早期の会談に応じ、対話姿勢を強調したのは、移設に反対する県内世論に配慮せざるを得ないとの判断がある。知事選で玉城氏は過去最多の約40万票を獲得し、与党の推薦候補らを破った。会談時間が予定の15分を大幅に上回る30分に及んだのも、「丁寧さをアピールするため」(政府関係者)とみられる。

     ◆つかの間の対話

     だが、対話路線は「つかの間」(内閣官房幹部)となりそうだ。辺野古への移設工事は、沖縄県による埋め立て承認の撤回で中断している。政府は知事選後、撤回処分の取り消し訴訟を起こすとともに、判決まで撤回処分の効力を無効にする執行停止を裁判所に申し立てる段取りだった。

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    2018年10月12日 20時50分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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