児童福祉司の任用 厳格化…法改正へ 「相談業務の経験」

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 児童虐待防止のため、厚生労働省は、児童相談所(児相)で虐待対応を行う児童福祉司の任用要件を厳格化する方針を決めた。現状では、児童福祉の関係部署であれば、デスクワークが主な仕事でも一定期間を経て児童福祉司になれるが、専門性を向上させるため、一時保護の補佐や子育て相談などを経験した職員に限定する。厚労省は今国会に児童福祉法改正案を提出し、2022年4月からの施行を目指す。

虐待対応を強化

 昨年3月に東京都目黒区で起きた船戸結愛ゆあちゃん(当時5歳)の死亡事件などを受け、政府は、児相の体制強化策として2022年度までに児童福祉司を2020人程度増やす計画を掲げている。

 一方で、現行の児童福祉法は、自治体での児童福祉司の任用要件について、医師・社会福祉士などの有資格者のほか、「児童福祉事業」での2~3年以上の経験などを定めている。

 たとえば児童手当の支給業務や児相での経理業務など、子どもや保護者に接することがない事務作業でも経験として認められるため、有識者からは「大幅増員により、虐待対応などに当たったことがない児童福祉司が増え、専門性が低下するのでは」といった懸念の声が上がっていた。

 こうした点を踏まえ、厚労省は今回の改正法案で、「相談援助業務」の経験が必要と明記することを決めた。具体的には、一時保護の現場への同行や、外部からの虐待通告への対応、児童養護施設での指導、生活保護世帯や母子家庭などの相談・支援にかかわることなどを想定している。

 任用要件を厳格化しても、児童福祉司の大幅増員が実現できるよう、厚労省は新年度から、自治体の採用活動を支援する方針。自治体が社会福祉士などの有資格者を採用しやすいように、説明会や就業体験会などを行うための費用の補助を検討している。

【児童福祉司】 虐待など子供の福祉に関する業務にあたる児童相談所の専門職員で、自治体が任用する。虐待の情報を受け、家庭への立ち入り調査を行ったり、子供の一時保護の必要性などを判断したりする。全国の児相(約210か所)の2017年度の児童福祉司数は約3240人。

452622 1 政治 2019/02/20 05:00:00 2019/02/20 09:50:08 2019/02/20 09:50:08 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/02/20190220-OYT1I50025-T.jpg?type=thumbnail

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