韓国産ヒラメ・ウニ、検査強化へ…「対抗」措置

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 政府は、今年度の輸入食品に関するモニタリング計画を改正し、韓国から輸入するヒラメなどの検査を6月から強化する。

 菅官房長官は30日の記者会見で、「食中毒が増加する夏場を控え、国民の健康を守る観点から行う」と述べた。韓国は、東京電力福島第一原子力発電所事故を理由に、2013年9月以降、福島など8県の水産物の輸入禁止措置を続けており、事実上の対抗措置とみられる。

 ヒラメのほか、生食用冷蔵むき身のアカガイ、タイラギガイ、トリガイ、ウニの検査も強化する。ヒラメについては、嘔吐おうとや下痢をもたらす寄生虫の抽出検査の対象を輸入量の20%から40%に引き上げる。アカガイやウニなどは、腹痛や発熱をもたらす腸炎ビブリオの検査対象を10%から20%に増やす。

 検査の結果、食品衛生法の基準を超える数の寄生虫が見つかった場合は、全量検査に切り替える。全量検査でも基準を超えると、安全が確認されるまで輸入を認めない可能性がある。禁輸となれば、「韓国経済の打撃になりうる」(日韓外交筋)との見方も出ている。農林水産省によると、18年の韓国からのヒラメの輸入量は1877トンで、輸入額は約28億円だった。

 日本は韓国による禁輸措置は「科学的根拠がない」として、15年5月に世界貿易機関(WTO)に提訴した。1審の紛争処理小委員会(パネル)は韓国に是正を求めたが、今年4月、WTO上級委員会が1審判断を破棄し、日本が逆転敗訴した。

 日本産食品のセシウム濃度が国際基準を下回ることを日本側が立証したとする1審での判断は確定している。日本は上級委の判断後も、韓国に禁輸解除を働きかけてきた。韓国側は「上級審判断を尊重する」として解除に応じていない。

 日本政府が水産物の禁輸解除にこだわるのは、日本産食品への風評被害の広がりを懸念しているためだ。韓国側に「対抗措置」を打ち出すことで、対応を促す狙いがある。

 日韓両国は、韓国人元徴用工訴訟をめぐる問題なども抱えており、関係改善の兆しが見えないままだ。日本政府関係者は「水産物の問題も、徴用工の問題も、韓国側がどのように対応していくか注意深く見極めたい」と語った。

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611604 0 政治 2019/05/30 19:57:00 2019/05/31 09:53:07 2019/05/31 09:53:07

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