民法「懲戒権」見直しを諮問…虐待の口実指摘も

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 山下法相は20日の法制審議会の臨時総会で、親子に関する民法の規定の見直しを諮問した。親が子を戒めることを認める「懲戒権」と、子が生まれた時期によって父を推定する「嫡出推定」制度の二つで、法制審は1~2年程度で答申する。法務省は答申を踏まえ、民法の改正を検討する。

 懲戒権の行使は監護や教育に必要な範囲で認められている。山下氏は臨時総会で「児童虐待を行う親によって、自らの行為を正当化する口実に利用されているとの指摘がある」と述べた。

 19日に成立した児童虐待防止法などの改正法は、政府が施行後2年をめどに、必要な措置を講じることを付則で定めている。同省は有識者研究会を開いて論点を整理し、法制審に示す。

 改正法は、親が子のしつけに際して体罰を加えることを禁止し、体罰は懲戒権の範囲を超え、許されないことを明確にした。法制審は懲戒権の削除を含めて検討するが、「必要なしつけができなくなる」という懸念もあることから、懲戒権の名称を変えたり、規定を加えたりして趣旨を明確にする方向となりそうだ。

 嫡出推定は、〈1〉婚姻から200日を経過した後に生まれた子は夫の子〈2〉離婚から300日以内に生まれた子は別れた夫(元夫)の子――と推定する制度。早期に法律上の父子関係を確定させることが目的だ。

 しかし、女性が夫と別居中や離婚直後に別の男性との間の子を産んだ場合、夫や元夫の子と扱われることを避けるため、出生届を出さず、子が戸籍に記載されないことがある。同省の調べ(今年4月時点)では、全国の無戸籍者827人のうち648人(78%)がこの理由を挙げており、制度の見直しが必要と判断した。

 無戸籍者は住居の賃借や口座開設、旅券の取得などが難しい。文部科学省は戸籍に記載がなくても小中学校に就学させるよう教育委員会に指導しているが、就学機会を逃した人もいる。

 法制審は、法務省の有識者研究会が7月にまとめる報告書を踏まえ、検討を進める。嫡出推定を否認できる権利を夫(元夫)だけでなく、母や子にも認めることや、例外規定を設けることなどが論点となる。

無断転載禁止
649299 0 政治 2019/06/21 05:00:00 2019/06/21 07:21:07 2019/06/21 07:21:07 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/06/20190621-OYT1I50011-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み_東京2020オリンピックパラリンピックキャンペーン

アクセスランキング

 


東京オリンピックパラリンピックオフィシャル新聞パートナー

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
The Japan News
発言小町
OTEKOMACHI
ささっとー
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
YOMIURI BRAND STUDIO
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
読売新聞社からのお知らせ