「緊急事態の状況でない」 首相 追加景気策を検討…特措法施行

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記者会見する安倍首相(14日午後、首相官邸で)
記者会見する安倍首相(14日午後、首相官邸で)

 安倍首相は14日、首相官邸で記者会見し、国内での新型コロナウイルスの感染拡大について「現時点で緊急事態を宣言する状況ではないと判断している」と述べ、国民に冷静な対応を求めた。景気の減速を食い止めるため、追加の経済対策を講じる考えも示した。

 記者会見は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための改正新型インフルエンザ対策特別措置法が、この日施行されたことに合わせて行われた。改正法は、全国的かつ急速な流行で国民生活や経済などに甚大な影響を及ぼす恐れがある場合、首相が区域と期間を定めて緊急事態を宣言できると定めている。

 安倍首相は国内の感染状況について、感染者数が増加傾向にあるものの、諸外国と比べて人口1万人当たりの感染者数を「少ないレベルに抑えることができている」とした。一方で、「事態は時々刻々変化している。必要であれば手続きにのっとって法律上の措置を実行する」とも述べ、今後の状況次第で緊急事態を宣言する可能性に触れた。

 経済対策については、「これまでにない発想で思い切った措置を講じる」と強調した。自民党内の一部には、消費税率引き下げなどを求める意見がある。首相は「こうした提言も踏まえ、必要かつ十分な経済財政政策を間髪を入れずに講じる」と述べた。

 新型コロナウイルスが東京五輪・パラリンピックに及ぼす影響を問われると、「感染拡大を乗り越えて無事、予定通り開催したい」と強調した。

首相記者会見要旨

◆冒頭発言

 改正新型インフルエンザ対策特別措置法が13日に成立した。万が一、緊急事態に至ったと判断した場合、蔓延(まんえん)防止と社会機能の維持のため、様々な措置を取ることが可能となる。そうした事態にならないよう、政府と自治体が感染拡大防止策を講じている。私権を制限することになる緊急事態の判断に当たっては専門家の意見も聞きながら、慎重な判断を行っていく。

 感染者数は増加傾向にあるが、人口1万人あたりの感染者数は0・06人にとどまり、韓国、中国、欧州、中東の各国よりも少ないレベルに抑えることができている。現時点で緊急事態を宣言する状況ではない。事態は時々刻々と変化している。推移を注視し、国民の命と健康を守るため、必要であれば手続きにのっとって法律上の措置を実行する。

 感染が確認された人のうち、約8割は他の人に感染させていない。健康管理、ストレス解消のためにも、人が密集しないようにするなど安全な環境のもと、屋外に出て、運動の機会も作ってほしい。

 世界中のマーケットが動揺しており、世界経済のさらなる落ち込みも懸念される。機動的に必要かつ十分な経済財政政策を間髪を入れずに講じる。日本経済を再び確かな成長軌道へと戻すため、一気呵成(かせい)にこれまでにない発想で思い切った措置を講じていく。

 トランプ米大統領との13日の電話会談では、治療薬の研究開発で緊密に協力していくことで一致した。欧米やWHO(世界保健機関)も含めて世界の英知を結集し、開発を加速したい。

 ◆質疑応答

 ――緊急事態宣言で権利を制限されることへの懸念がある。

 緊急事態が宣言された場合、決定に至った背景なども含め、私から国民に説明する機会を設ける。

 ――東京五輪・パラリンピックは予定通りか。

 感染拡大を乗り越えて無事、予定通り開催したい。

 ――景気対策の一環として、消費税率引き下げについてどう考えるか。

 自民党の若手から、消費税(減税)について思い切った対策を取るべきだという提言をもらっている。提言も踏まえ、様々な可能性を想定しながら、必要かつ十分な経済財政政策を間髪を入れずに講じていきたい。

 ――学校再開の見通しは。

 専門家の意見も聞きながら判断していきたい。

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