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コロナ対応、主役は知事…吉村・小池氏に「政治的なアピール」批判も

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 新型コロナウイルス対策で、都道府県知事の積極的な発信が目立っている。独自施策や国への政策提言を次々と打ち出し、メディアへの露出も増えている。知事にスポットが当たるのはなぜか。

◆フォロワー急増

 「最後に責任を取って判断するのが政治家の仕事」。大阪府の吉村洋文知事は19日夕、民放番組に出演し、新型コロナ対策に取り組む意気込みを語った。

 吉村氏は、休業要請の解除基準を定めた「大阪モデル」など、自ら打ち出した施策を連日テレビで発信している。出演回数は3月以降、計51回。注目度が高まるにつれ、ツイッターのフォロワーは3月末時点の約30万人から90万人台に急増した。

 東京都の小池百合子知事は、連日の記者会見などに加え、毎夕、ユーチューブのライブ配信で感染者情報を発信している。相談窓口の紹介や詐欺防止の呼びかけをカメラ目線で語りかけるニュース番組のような演出で、視聴者が1万人を超える日も多い。

 京都府の西脇隆俊知事や兵庫県の井戸敏三知事らも夕方の情報番組などに出演。在阪の民放関係者は、知事への出演依頼が増えた事情を「コロナの影響で在宅率が高まる中、知事が自らの言葉で施策を語れば視聴率が上がる」と明かす。

◆「アピールの場」

 吉村、小池両氏は、新型コロナ対応を巡る政府への批判や注文でも注目されている。吉村氏は、政府が経済活動再開に向けた「出口戦略」をなかなか示さなかったことを批判。小池氏も休業要請の対象範囲や時期を巡って対立した。

 日本維新の会副代表の吉村氏は11月に党の看板政策・大阪都構想の住民投票を控え、7月30日に任期満了を迎える小池氏は都知事選の再選出馬が有力視されている。両氏の露出ぶりに、「コロナ対応を政治的なアピールの場にしている」(自民党衆院議員)といぶかる声すらある。

 全国に先駆けて独自の「緊急事態宣言」を出して外出自粛を求めた北海道の鈴木直道知事や、院内感染の発生を受けて、症状がない入院患者や職員らをPCR検査の対象とする独自基準を設けた和歌山県の仁坂吉伸知事など、注目を集める知事は他にも多い。特産の織物を素材に使った「ご当地マスク」姿で記者会見に臨み、地場産業をアピールする知事もいる。

◆幅広い裁量

 知事の動向に脚光が当たるのは、新型コロナ対策を定めた改正新型インフルエンザ対策特別措置法で、知事に強い権限が与えられているという事情が大きい。

 同法では、緊急事態宣言を首相の権限とした上で、宣言に伴う外出自粛要請や施設の使用制限を知事の役割と規定。休業要請の範囲も知事が判断し、事業者に医薬品や食品の売り渡しを要請することも可能だ。

 感染症は地域ごとに流行状況が異なるため全国一律の対応が難しく、知事に広い裁量が与えられた。法に規定のない休業補償についても、都道府県が財政事情などに応じて独自に決めるケースが多い。

 地震や洪水などの災害では、災害対策基本法で避難の勧告・指示や警戒区域の設定などが市町村長の権限とされている。避難勧告を出すタイミングなどで市町村長の判断が注目されることもあるが、新型コロナ対策では、法律に基づいた住民への要請はできない。

 政令市は保健所を所管し、新型コロナ対応の最前線となるが、独自施策となると事業所への協力金支給(北九州市など)、病院職員の手当上乗せ(大阪市)など、都道府県の補助的な内容にとどまっている。

 鳥取県知事と総務相を務めた片山善博・早稲田大教授(地方自治論)は「安倍首相は記者会見で原稿を読み上げることが多いのに対し、なじみのある知事が自らメッセージを発信する姿に、国民は『地域の安全・健康は責任を持って守る』という姿勢をみている。知事にとっても、外出自粛や休業要請に理解を得るため表に立ちたいという思いがあるのだろう」とみる。

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1230127 0 政治 2020/05/20 10:43:00 2020/05/20 11:37:55 2020/05/20 11:37:55 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/05/20200520-OYT1I50026-T.jpg?type=thumbnail

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