横田滋さん死去、首相「申し訳ない思い」…時折言葉詰まらせる

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記者の質問に答える安倍首相(5日、東京・富ヶ谷の私邸前で)
記者の質問に答える安倍首相(5日、東京・富ヶ谷の私邸前で)

 北朝鮮による日本人拉致問題の全面解決を最重要課題と位置付けてきた政府は、拉致被害者家族の中心だった横田滋さんの死去により解決に向けた「象徴」を失った。拉致問題が膠着こうちゃく状態に陥る中、ほかの被害者家族の高齢化も進んでおり、時間との闘いの色合いがますます強まっている。

 安倍首相は5日夜、東京都渋谷区の私邸前で記者団に「断腸の思いで、本当に申し訳ない思いでいっぱいだ」と述べ、滋さんの存命中にめぐみさんの帰国を実現できなかったことを悔やんだ。首相が私邸前で取材に応じるのは異例で、時折言葉を詰まらせながら思い出を振り返った。

 安倍首相は、拉致被害者5人らが帰国を果たした2002年の小泉政権で官房副長官を務め、第1次政権と第2次政権以降でも拉致問題の解決を重視してきた。家族会の中心的存在だった滋さんとは定期的に会談し、18年4月には滋さんが入院していた川崎市の病院を見舞ったこともある。

 14年5月にはスウェーデン・ストックホルムで行われた日朝の政府間協議で、拉致被害者に加え特定失踪者も含めた「全面的な調査」で合意したものの、北朝鮮はその後、再調査の中止を一方的に宣言した。

 18年6月にはシンガポールで史上初の米朝首脳会談が行われ、トランプ米大統領が拉致問題の解決を提起。同年10月の内閣改造で首相は、内閣の要である菅官房長官に拉致問題相を兼務させ、態勢を強化。首相は「私自身が金正恩キムジョンウン朝鮮労働党委員長と向き合う決意だ」と繰り返したが、米朝交渉の行き詰まりとともに停滞を余儀なくされている。

 首相は5日、今後の日朝交渉について「政府として様々な動きを見逃すことなく、チャンスを捉えて果断に行動して実現していきたい」と述べた。

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1262139 0 政治 2020/06/06 05:00:00 2020/06/06 07:21:41 2020/06/06 07:21:41 横田滋さんが死去したことついて、記者の質問に答える安倍首相(5日午後8時5分、東京都渋谷区で)=上甲鉄撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/06/20200606-OYT1I50019-T.jpg?type=thumbnail

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