[New門]カネと人事で「次の首相」左右

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[New門]は、旬のニュースを記者が解き明かすコーナーです。今回のテーマは「自民幹事長」。

 自民党内で、9月の党役員人事をにらんだ動きが活発化している。最大の焦点は幹事長人事だ。首相に代わって党務全般を取り仕切る幹事長ポストは、政界の実力者の証しでもある。

現職・二階氏 角栄流で続投狙う

 東京・永田町の自民党本部で唯一、赤じゅうたんが敷かれた4階フロア。その奥まった一角に幹事長室がある。壁には田中角栄・元首相直筆の「総力結集」の書が飾られている。田中氏を「政治の師」と仰ぐ現職幹事長の二階俊博氏が掲げたものだ。師の言葉は、豊富な経験や幅広い人脈を生かして党運営にあたる二階氏の流儀と重なり合う。

 部屋には、国会議員や省庁幹部、都道府県知事らがひっきりなしに訪れる。田中氏が幹事長時代の1966年、それまで閉め切られていたドアを開け放った。以来、千客万来となり、のちに幹事長となった竹下登・元首相は「幹事長室は歩行者天国だ」と語ったほどだ。

 人の出入りは求心力のバロメーターとされ、二階氏も「誰でも来てもらっていい」と伝統を受け継ぐ。9月8日まで幹事長を務めれば、通算在職日数が田中氏を抜いて歴代最長になる。

ポスト安倍の「登竜門」 岸田氏の処遇は

 党則には「幹事長は、総裁を補佐し、党務を執行する」と規定されている。総裁が首相となる与党の自民党では、ナンバー2の幹事長が事実上のトップとして人事、選挙、資金を動かす党務の実権を握ってきた。

 最大の仕事は、選挙対策だ。首相がいつでも衆院の解散権を行使できるよう、日頃から水面下で態勢を整えなければならない。中曽根政権時代、賛否が割れていた「死んだふり解散」の党内根回しをわずか数日で終わらせ、衆参同日選での大勝に導いた金丸信幹事長の手腕は、今も語り草となっている。

 絶大な権力を誇る幹事長ポストは「首相への登竜門」とされてきた。「三角大福中」と言われた三木、田中、大平、福田、中曽根各元首相はみな、幹事長時代に力を蓄え、首相の座を射止めた。歴代24人の総裁のうち12人が幹事長を経て就任した。

 9月の幹事長人事でも、「ポスト安倍」を見据えた前哨戦が始まっている。岸田文雄政調会長を安倍首相の後継に押し上げたい岸田派内からは、「幹事長ポストを狙うべきだ」との声が上がる。一方、続投に意欲を見せる二階氏は最近、岸田氏のライバルである石破茂・元幹事長への接近が目立つ。党内では「岸田氏の動き次第では、ポスト安倍レースで石破氏支持に回るという二階氏のけん制ではないか」との見方が出ている。

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1400593 0 政治 2020/08/11 05:00:00 2020/08/11 09:01:51 2020/08/11 09:01:51 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/08/20200810-OYT1I50038-T.jpg?type=thumbnail

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