自民党本部から河井夫妻への1・5億円、半分ずつ配分…使途は「不明」
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27日に公開された自民党本部の政治資金収支報告書で、昨年7月の参院選を巡る大規模買収事件で起訴された衆院議員の河井克行・元法相(57)(自民党を離党、公判中)と妻の案里・参院議員(47)(同)側に提供された計1億5000万円の内訳が明らかになった。党本部から夫妻側にはそれぞれ7500万円ずつが支出されていた。
報告書によると、党本部は昨年4月15日~6月10日、3回にわたって案里被告が代表の「自民党広島県参議院選挙区第7支部」に計7500万円を支出した。克行被告が代表の「自民党広島県第3選挙区支部」には6月10日、4500万円を提供。これら計1億2000万円は税金が原資の政党交付金だった。
党本部は6月27日、同支部に3000万円を支出し、2人に提供された資金は同額となった。
参院選挙区選の自民党公認候補への支援は大半が1500万円で、案里被告側への支援は突出していた。多額の支援や政党交付金でない3000万円の原資などについて、自民党幹事長室は「支部には党内の基準に従って交付し、適正に処理、報告している」としている。
両支部の報告書には、関係書類の押収を理由に、収支が「不明」と記載されており、1億5000万円の使途はわかっていない。