防衛相「びっくりした」、陸自部隊1・4%で「自費でトイレの紙購入」
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岸防衛相は10日の衆院予算委員会で、2020年度上半期の調査として、陸上自衛隊の部隊の1・4%で、隊員が予算の制約から自費でトイレットペーパーを購入している事例があったと明らかにした。岩屋防衛相(当時)が18年11月に改善を指示していたが、2年経過しても完全に解消できていなかった。
立憲民主党の本多平直氏から状況を問われた岸氏自身は「びっくりした」と述べ、早期に自費購入をなくす考えを示した。
トイレットペーパーの自費購入問題は、本多氏が18年11月に国会で取り上げた。防衛費が増大する一方、自衛隊員の生活関連の予算が不足しているのではないかと政府を追及。当時の安倍首相は「直ちに対応していきたい」と答えていた。岩屋氏は全部隊に必要な日用品の確保を指示し、隊員の生活環境向上の予算を増やしてきた。
部隊の現場では、トイレットペーパーやゴミ袋などの生活必需品の自費購入が慣例化しており、「一部でまだ慣例が抜けきれない」(自衛隊関係者)という。自衛隊幹部は「生活環境が良くなれば士気も上がる。従来の認識を変える必要がある」と指摘する。