世界的なワクチン争奪戦、立ち遅れる日本…ファイザー社に合わせ深夜交渉
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1月、東京・霞が関の厚生労働省の一室に、健康局幹部や通訳、米国の弁護士資格を持つ人物らがたびたび顔をそろえた。新型コロナウイルスワクチンを開発した米製薬大手「ファイザー」との電話会議に臨むためだ。
会議はいつも、ファイザーが本社を置く米国時間に合わせて深夜にセットされた。厚労省の出席者は日中、感染症法改正案の国会への根回しなどに追われ、「みんなクタクタな状態」(厚労省幹部)でワクチン確保の交渉に臨んだ。
日本は、世界的なワクチン争奪戦で立ち遅れが目立つ。2月17日に医療従事者の一部で接種が始まったばかりだ。先進7か国(G7)の中では最も遅い。
4月1日以降に始まるはずだった高齢者への接種もずれ込み、現時点では「4月12日に開始、26日以降に本格化」する見通しとなっている。
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