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福島第一原発の処理水、海洋放出方針を政府正式決定…風評被害への損害賠償は無期限対応

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 東京電力福島第一原子力発電所の放射性物質を含んだ「処理水」を巡り、政府は13日午前、関係閣僚会議を開き、海洋放出する方針を正式に決めた。大量の海水で希釈し、放射性物質の濃度を国の基準値以下にしたうえで、約2年後をめどに放出を始める。原発事故から10年が経過し、懸案だった処理水への対応が動き出す。

 菅首相は会議で「基準をはるかに上回る安全性を確保し、政府を挙げて風評対策を徹底することを前提に、海洋放出が現実的と判断した」と述べた。会議では処理水の処分に関する基本方針を決定し、水産物などへの風評被害が生じた場合、東電が賠償に応じることなどを明記した。

東京電力福島第一原発の敷地内に並ぶ処理水のタンク(2月16日)
東京電力福島第一原発の敷地内に並ぶ処理水のタンク(2月16日)

 基本方針では海洋放出を選んだ理由について、国内の他の原発で排水実績があることから「確実かつ安定的に実施可能」と説明した。必要な配管や関連設備の設置などには約2年かかる。原子力規制委員会の認可を前提に、東電が30年程度かけて放出を行う。

 処理水はすでに放射性物質の大半を取り除いているが、放出前に海水で100~1700倍の量に薄め、取り除くことの難しい放射性物質トリチウムを希釈する。世界保健機関(WHO)が示す飲料水の基準の7分の1程度にする。

 現在、福島第一原発の敷地内には東京ドーム1個分の容積に相当する約125万トン(タンク約1000基分)の処理水がある。1日平均で約140トン増える状況が続くと、2022年秋にも計画する保管量(137万トン)の限界に達するとみられている。

 政府は、海外で輸入制限措置などが取られることのないよう、安全性が確保されていることについて情報発信を行う。中国や韓国などが反発を強めているため、東電による風評被害への損害賠償は、東北沿岸だけでなく全国を対象に、無期限で対応する。

 政府と東電は、漁場や海水浴場などの水質調査を強化するほか、新たな有識者会議で安全性を検証する。科学データは国際原子力機関(IAEA)などに提供し、客観的に安全性が評価されるよう取り組む。

 ◆処理水=壊れた原子炉施設に雨や地下水が流入して発生した高濃度の放射性物質を含む汚染水を、規制基準未満まで多核種除去設備(ALPS)などで浄化したもの。東京電力福島第一原発の敷地内のタンクに保管されている。

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1981317 0 政治 2021/04/13 08:18:00 2021/04/13 12:22:20 2021/04/13 12:22:20 東京電力福島第一原発の敷地内に並ぶ処理水のタンク(2月16日) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/04/20210413-OYT1I50040-T.jpg?type=thumbnail

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