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国会で疑惑追及かわす「記憶にない」…起源は1976年、当時の流行語に

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[New門]は、旬のニュースを記者が解き明かすコーナーです。今回のテーマは「国会招致」。

 総務省幹部の接待問題を巡り、関係者が次々と国会に招致されている。「記憶にない」の連発で疑惑は解消されず、野党からは虚偽答弁に罰則がある証人喚問を求める声も上がる。国会で「記憶にない」が繰り返されるのはなぜだろうか。

総務省幹部招致 答弁修正相次ぐ

 接待問題では、度重なる接待で放送行政がゆがめられたかどうかが焦点となっている。

 放送関連会社「東北新社」から7回の接待を受けた秋本芳徳・情報流通行政局長(当時)は2月10日、参考人として衆院予算委員会に出席し、会食の際に放送事業を巡る話が出たことは「記憶にない」と説明した。しかし、会話を録音した音声が公開されると、「自分の記憶力の乏しさを恥じた」と語り、一転して認めた。

 3月3日には、参院予算委に参考人として出席した谷脇康彦総務審議官(当時)が、東北新社からの接待以外には「国家公務員倫理法に違反する会食はない」と言い切った。ところが、翌4日発売の週刊文春でNTT幹部との会食が報道されると、「会食することはあった」と述べ、わずか1日で前言を翻した。答弁修正が相次ぐ事態に、国民民主党の足立信也氏は「明らかに虚偽答弁だ。防ぐには証人喚問しかない」と声を荒らげた。

証人喚問 ウソつけば偽証罪で告発も

 証人喚問は憲法62条と議院証言法に基づき、国会で証言を求める制度だ。強制力も罰則もない参考人招致とは異なり、正当な理由なく出頭を拒めば、1年以下の禁錮か10万円以下の罰金が科される。ウソをつけば偽証罪(懲役3月以上10年以下)で告発することもできる。

 衆参両院によると、告発は過去に計24件あった。最近では、2002年に北方四島支援事業に関する不正入札疑惑で喚問を受けた鈴木宗男参院議員や、07年に防衛庁汚職事件で証言した守屋武昌・前防衛次官(当時)らが偽証罪で告発された。

 参考人招致や証人喚問は、与野党の合意のもとで行われることが慣例となっている。与党にとって不利に働くことが予想される場合、野党が要求しても実現しないことが多い。逆に、与党が招致や喚問に応じることによって、問題の幕引きを図る切り札とすることもある。

明言しなければ・・・

 「記憶にない」は、疑惑追及をかわすセリフとして、しばしば使われてきた。今国会では、秋本氏以外からもこの言葉が飛び出す場面があった。

 東北新社の外資規制違反を巡り、3月16日の衆院予算委に参考人として出席した中島信也社長は、総務省の担当者に違法性を事前に報告したと説明した。だが、報告相手とされた当時の鈴木信也・情報流通行政局総務課長(現・電波部長)は「記憶にない」を13回繰り返した。さらに、武田総務相が鈴木氏に対して「『記憶がない』と言え」と発言し、「無意識で口に出た」と釈明する一幕もあった。

 こうしたやり取りに、立憲民主党の逢坂誠二氏は「『記憶にない』はロッキード事件以来の国会での常套じょうとう文句だ」と皮肉った。戦後最大の疑獄といわれるロッキード事件で、1976年に喚問された国際興業社主の小佐野賢治氏は「記憶にございません」を連発して追及をかわし、当時の流行語にもなった。

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2044961 0 政治 2021/05/12 05:00:00 2021/05/12 07:17:05 2021/05/12 07:17:05 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/05/20210511-OYT1I50119-T.jpg?type=thumbnail

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