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閣僚たちの誇り、脱ハンコでも花押は残った

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[New門]は、旬のニュースを記者が解き明かすコーナーです。今回のテーマは「花押」。

 行政のデジタル化を進める菅内閣の下で、明治期から続く古めかしい慣例が生き残った。閣議決定の際に閣僚たちが毛筆でサインする「 花押かおう 」だ。脱ハンコの動きが広がる中、政府の最高意思決定の舞台では日本古来の伝統が息づいている。

個性にじむ毛筆サイン

 花押は、署名の代わりに使用される筆書きのサインで、花の形に似ていることからその名がついた。閣議では、法案や政令を決裁した証しとして、各閣僚が閣議書に花押を記す習わしとなっている。このため、入閣にあたっては、みな自分の花押を用意しなければならない。

 法律上の規定はなく、自署であれば何の制約もない。それゆえ、花押のデザインにはそれぞれの個性がにじむ。

 菅内閣で目を引くのは丸川五輪相の花押だ。名前の「珠代」から一字をとった「珠」のサインが、くっきりとした線で書かれている。2015年に環境相として初入閣した時から使っているという。入閣適齢期の議員の中には、花押の作成を業者に依頼して吉報を待つケースもあるが、参院当選2回で抜てきされた丸川氏は「予期せぬ入閣で花押のことを考える余裕がなかった」と振り返る。

 6月18日の閣議で、政府は今後の政策の指針となる「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)を決定した。東京五輪・パラリンピックについては「多様なレガシー(遺産)を創出する」と明記された。コロナ下で準備を進める丸川氏は「世界が困難に立ち向かう中で、互いを認め合う共生社会を実現したい」との思いを込め、「珠」の一字をしたためた。

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2204222 0 政治 2021/07/14 05:00:00 2021/07/14 07:01:12 2021/07/14 07:01:12 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210713-OYT1I50144-T.jpg?type=thumbnail

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