読売新聞オンライン

メニュー

[政なび]アナログで寄り添う

[読者会員限定]
メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 毎年、法務省が子どもの悩みに答える「子どもの人権SOSミニレター」を全国の小中学校に配布している。封筒と便箋が一体となった用紙に児童生徒が相談内容を書き、切手を貼らずにポストに 投函とうかん すると、最寄りの法務局に届く仕組みだ。

 この取り組みは2006年度に全国で始まり、年間約1万件の相談が全国の法務局に寄せられている。驚くのは、届いた手紙に法務局の職員や、人権相談を受ける民間ボランティアの人権擁護委員らが一つずつ手書きや電話で返事をしていることだ。

 ミニレターとは別に電話やメールでの相談窓口も設けられている上、小学生でもスマホを持っていることが珍しくない時代に、なぜ手紙という「アナログ」な方法を続けるのか。

 法務省人権擁護局の担当者は「スマホを持っていない子どももいる。幅広く子どもたちの声を拾いたい」と強調する。実際にミニレターが端緒となり、いじめや虐待が発覚している。

 新型コロナウイルスの感染拡大を機にデジタル化が進み、紙の書類や対面での手続きの多くは廃止の方向に向かっている。一方、法務省が婚姻届や離婚届の押印義務の廃止を表明後、「人生の節目に印鑑を押したい」との声も少なくなかったことから、申請用紙に任意での押印の欄を設けることになった。

 デジタル化が進んでも、人の気持ちに寄り添うのはアナログな方法なのかもしれない。(依田和彩)

無断転載・複製を禁じます
2223001 1 政治 2021/07/21 05:00:00 2021/07/21 01:28:20 2021/07/21 01:28:20

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)