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「苦しさ乗り越え東京に」思い共有…真田久・筑波大特命教授[語る]東京五輪・パラ

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 古代五輪が初めて実施されてから2800年になります。古代五輪は、戦争と疫病から逃れたいという願いから始まりました。現実の様々な苦しさを、祝祭という空間の中で癒やしていくのが古代五輪でした。

専門はスポーツ人類学。古代から近現代までの五輪の歴史や、1940年東京五輪(戦争で開催権返上)の招致に尽力した嘉納治五郎を研究。2019年のNHK大河ドラマ「いだてん」では、スポーツ史考証を担当。筑波大大学院体育研究科修了。東京都出身。65歳。
専門はスポーツ人類学。古代から近現代までの五輪の歴史や、1940年東京五輪(戦争で開催権返上)の招致に尽力した嘉納治五郎を研究。2019年のNHK大河ドラマ「いだてん」では、スポーツ史考証を担当。筑波大大学院体育研究科修了。東京都出身。65歳。

 今、世界では新型コロナウイルスの感染が広がり、米中対立など国際情勢も激変しています。東京五輪・パラリンピックは、まさにこの五輪の原点に立ち返るものではないでしょうか。

 大会は史上初めて1年延期され、直前まで開催できるか分かりませんでした。それにもかかわらず、難民選手団を含めて206もの代表チームが参加しました。

 柔道男子60キロ級の決勝を戦った高藤直寿選手と台湾選手のように、試合直後に選手同士が互いの健闘をたたえ合う光景は、とても印象的です。苦しさを乗り越えて東京に集ったという思いを共有しているからでしょう。「参加することに意義がある」という精神を非常に強く感じます。

 今回の大会は、様々な課題を抱えていました。最大の懸案はコロナの感染対策です。1万人超が過ごす選手村では、初めてのクラスター(感染集団)発生が4日に発表されました。大会組織委員会は、感染拡大を最小限にとどめるため、対策に万全を期す必要があります。なかにはルールを逸脱した行動を取る選手や関係者もいます。ただ、選手らの多くはきちんと自覚を持って行動していると思います。行動管理について、現時点で成否を判断するのは早いのではないでしょうか。

 一方で、組織委のリスク管理は不十分でした。開会式の楽曲制作者と演出担当者が開会式直前に辞任・解任された問題は、過去のことだったとはいえ、調べていれば分かったはずです。多様性を重んじる五輪の理念を組織委がきちんと理解していなかったことも背景にあると思います。

 大会規模が大きすぎる点も課題です。東京五輪は33競技339種目で、史上最多です。2016年のリオデジャネイロ五輪は28競技306種目、12年のロンドン五輪は26競技302種目でした。スケートボードやサーフィンが追加され、若者の興味をひいたことは良かったと思います。ただ、種目数は減らしていくべきです。たとえば、競泳だけでも35種目あります。メドレーリレーは男女別と男女混合がありますが、男女混合だけにするなどの再編を検討すべきです。

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2264738 0 政治 2021/08/06 05:00:00 2021/08/06 04:51:02 2021/08/06 04:51:02 インタビューに答える筑波大特命教授の真田久氏(31日午前11時17分、東京都千代田区で)=佐藤俊和撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/08/20210805-OYT1I50219-T.jpg?type=thumbnail

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