ミサイル防衛の強化、足踏み状態続く…「敵基地攻撃能力」総裁選の争点に

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 日本政府は北朝鮮や中国の弾道ミサイル開発に対抗するため、ミサイル防衛の強化を図っている。ただ、2020年に地上配備型迎撃システム「イージスアショア」の導入を断念して以降、強化策の検討は難航し、足踏み状態が続いている。

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 岸防衛相は15日、北朝鮮のミサイル発射を受け、防衛省で記者団に「わが国全土を防護する総合ミサイル防空能力の強化を進めていく」と強調した。

 日本の弾道ミサイル防衛は、イージス艦の迎撃ミサイル「SM3」で敵ミサイルを大気圏外で撃ち落とし、撃ち漏らした場合は地対空誘導弾「PAC3」で迎撃する「二段構え」だ。

 弾道ミサイル防衛に対応するイージス艦は現在は8隻態勢だが、ほかに南西諸島防衛などの任務もあり、負担が重い。多数のミサイルを同時発射された場合の対応にも限界がある。

 対処能力の強化のため、政府は陸上に設置するイージスアショア導入を検討したが、地元の反対などで断念。昨年12月、同様の装備を活用した「イージス・システム搭載艦」2隻の建造を閣議決定した。

 ただ、搭載艦の役割や機能をミサイル防衛に限定するかどうかなどで意見がまとまらず、詳細な設計には至っていない。22年度予算の概算要求でも、建造費計上は見送られた。

 イージスアショア導入の断念を受け、20年6月、当時の安倍首相がミサイル発射基地を自衛権に基づいて無力化する「敵基地攻撃能力」の保有の検討を表明したが、同年9月就任の菅首相は議論を棚上げした。

 自民党では保有を求める意見は根強い。有事の反撃能力を高めることで相手に攻撃を思いとどまらせ、抑止力向上を図るためだ。同党の大塚拓国防部会長は15日午後の国防部会などの合同会議で、今回のミサイル発射を踏まえ、「敵基地攻撃などの能力保有は避けがたい選択肢だ」と述べた。

 自民党総裁選でも敵基地攻撃能力は争点の一つだ。高市早苗・前総務相は保有に向けた法整備を訴えており、岸田文雄・前政調会長も保有に前向きな姿勢だ。河野太郎行政・規制改革相は、敵のミサイルの移動式発射台を正確に捕捉・破壊するのは難しいとして、抑止力全体の議論を深めるべきだとしている。

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