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岸田首相は10日に発足した第2次内閣で、外相に側近の林芳正・元文部科学相を起用した。自民党の安倍元首相や麻生副総裁が難色を示したが、強い意向で押し通した。林氏は首相が意欲を示す年内訪米に向けた米国との調整などで早速、外交手腕を試されそうだ。

「外交という大きな責任を担う。120%やり、岸田政権をしっかり支える」
林氏は10日午前、衆院議員として初登院した国会で、記者団にこう強調した。首相からは9日夜に電話で外相を打診されたという。
甘利明前幹事長が衆院選の小選挙区で敗北し、就任後1か月で外相の茂木敏充氏に交代したことを受け、急きょ外相の人選が必要となった。首相自身が4年7か月務めたことから外相ポストへの思い入れは強く、党内きっての政策通で海外経験も豊富な林氏に白羽の矢を立てた。
首相は茂木氏が幹事長に就任した翌日の5日夕には、さっそく安倍、麻生両氏に電話で林氏の起用案を伝え、理解を求めた。ただ、2人とも林氏が2017年12月から日中友好議員連盟の会長を務めていることなどを問題視し、「対中関係で国際社会に間違ったメッセージを与えかねない」と慎重な意見だった。
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