重鎮去った自民「厚労族」、日医に強い風当たり…「今さら助けてと言われても」

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 政府が今月決定する2022年度の診療報酬改定を巡り、自民党内での議論の構図が変化している。これまで議論を主導してきた「厚労族」から重鎮議員が去り、新たなキーマンの手腕も未知数なためだ。党の有力支持団体の日本医師会(日医)への風当たりが強まっていることも影響している。

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厚労族世代交代 日医へ反発

7連続プラス

 「大幅なプラス改定を目指して頑張っていく」

 14日の党社会保障制度調査会の会合で会長の加藤勝信・元厚生労働相は、診療報酬のうち医師の人件費などに回る「本体」部分の引き上げに意欲を示した。

 だが、国民の医療費負担の増加に慎重な岸田首相の下、財政規律の面からマイナス改定を主張する財務省の圧力は強まっており、プラス改定は困難な見通しだ。

 原則2年に1度の診療報酬改定で、党内議論への影響力を持つのが、厚労族と呼ばれる議員たちだ。厚労相経験者や医師免許を持つ議員らが該当し、引き上げを求める日医や厚生労働省と、財務省とを調整してきた。選挙での協力を期待し、厚労族が日医の顔を立ててプラス改定に導くことも多かった。08年度以来、本体は7回連続でプラスだ。

力学に変化

 もっとも、重鎮の伊吹文明・元衆院議長らが先の衆院選で引退するなどし、力学の変化が起きている。新たなキーマンは加藤氏とされるが、自民党関係者は「これまでの重鎮ほど、財務省ににらみがきくかは不明」と指摘する。田村憲久・前厚労相はこの日の会合で、「医療機関の経営は決して良い状況ではない」と危機感をあらわにした。

 自民党と日医の関係もかつてほど良好ではない。日医の横倉義武・前会長は安倍元首相や麻生副総裁ら政権中枢と蜜月で、過去のプラス改定は安倍内閣時代に財務相だった麻生氏の横倉氏への配慮もあったと指摘される。

 一方、現在の中川俊男会長は、新型コロナウイルス対策などで、政府に批判的な姿勢が目立つ。党内には「今さら助けてくれと言われても応じる気にはなれない」(中堅)と冷淡な声が広がっている。

「メンツ潰れる」

 過去の改定議論では、決着前に首相と日医会長の面会がセットされることが多かった。岸田首相の就任後に中川氏は面会を実現できておらず、厚労族の一人は「このまま面会できなければ日医のメンツが潰れてしまう」と心配する。

 日医の置かれた厳しい現状に、財務省内には「日医が横倉氏に泣きつき、プラス改定に向けて麻生氏を動かす可能性もある」との観測も流れている。

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