【独自】外国で緊急事態、外国人のみの輸送も可能に…自衛隊法改正へ

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 政府は、外国で緊急事態があった場合の邦人輸送を定めた自衛隊法について、外国人のみの輸送を可能にする改正の検討に入った。日本大使館や国際協力機構(JICA)で働く職員など、日本の国益に資する外国人が念頭にある。8月のアフガニスタンへの自衛隊機派遣で露呈した外国人の退避を巡る課題について、法整備を図る狙いがある。

 防衛省は早ければ来年の通常国会への改正案の提出を目指す。複数の政府関係者が明らかにした。

アフガニスタンからの邦人輸送に向け、航空自衛隊入間基地を出発するC130輸送機(8月)
アフガニスタンからの邦人輸送に向け、航空自衛隊入間基地を出発するC130輸送機(8月)

 自衛隊法84条の4には、外国で緊急事態があった場合、邦人輸送に際して外国人の同乗が出来る規定はあるが、外国人だけの輸送は想定していない。

 イスラム主義勢力タリバンが実権を握ったアフガニスタンへの自衛隊機派遣では、米国からの依頼を受け、8月下旬にアフガン人のみを輸送した。邦人輸送の目的で自衛隊機を派遣した場合、一連の輸送活動では外国人だけでも可能だと判断したためだ。ただ、当時、防衛省幹部は「外国人を輸送していいのかどうか、政治的な決断が必要だった」と話し、法整備が必要だとの認識を示していた。

 アフガンでは当時、出国を希望するアフガン人協力者とその家族ら約500人が残留し、一部は民間機で日本に渡航した。自衛隊法を改正すれば、今後は邦人がいない場合でも、自衛隊機を派遣して外国人を退避させることが可能になる。

 アフガンからの邦人退避では、現地の情報収集体制にも課題を残した。外務省が防衛省に自衛隊機の派遣を依頼してから、国家安全保障会議(NSC)での派遣決定までに3日を要し、首都カブールの陥落からは8日かかった。政府は米軍との情報共有の強化や、意思決定の迅速化を図るため、運用面での改善も検討している。

  ◆自衛隊法84条の4 =災害や騒乱など緊急事態が起きた外国からの邦人輸送について定めた規定。防衛相は、外相から邦人の輸送の依頼があった場合、外相と協議し、「安全に実施できる」と判断した場合のみ輸送できる。外相から保護が必要だとして同乗を依頼された外国人についても、輸送できるとしている。

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