北京冬季五輪への閣僚派遣見送り、官房長官が表明…「外交的ボイコット」の言葉は使わず

 松野官房長官は24日午前の記者会見で、来年2月に開幕する北京冬季五輪・パラリンピックについて、閣僚など政府代表団の派遣を見送る方針を表明した。大会への出席は東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の橋本聖子会長や日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長らにとどめる。選手団は予定通り大会に参加する。

記者会見で北京冬季五輪・パラリンピックへの対応について説明する松野官房長官(24日午前11時44分、首相官邸で)=源幸正倫撮影

 中国の香港や新疆ウイグル自治区での人権問題が改善されていないことなどを考慮したとみられる。

 岸田首相は国際人権問題担当の首相補佐官を新設するなど、人権重視の姿勢を鮮明にしている。米国などが中国の人権問題に反発して「外交的ボイコット」に踏み切る中、閣僚らを派遣するのは困難と判断した。スポーツ庁の室伏広治長官は派遣しない。

 政府・与党内には首相による政府方針の表明を求める声もある。ただ、米国でも大統領報道官が対応を説明しており、「首脳が表明するケースは珍しい」(外務省幹部)という。

 中国は東京五輪に閣僚級の国家体育総局長を派遣した経緯があり、政府はいたずらに中国側を刺激するのを避けたい考えだ。このため、松野氏はこの日の会見で、「外交的ボイコット」という言葉は使わなかった。

 首相は、北京冬季五輪・パラリンピックへの対応について、「適切な時期に諸般の事情を勘案し、国益の立場から自ら判断する」などと述べていた。

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