検査キット需要が想定超え…政府、見通し甘く軌道修正

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 新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」対策を巡り、政府が無症状者らの無料検査を抑制する方針を打ち出したのは、感染の有無を調べる抗原検査キットへの需要が想定を超えて増えたためだ。政府は症状のない人に検査を受けるよう奨励してきたが、見通しの甘さから軌道修正を余儀なくされた。

[政策分析 参院選]<3>コロナ対策…経済との両立 方法は

 「皆さんにご迷惑をおかけするが、本当に具合が悪くなったときに必ずキットが使える必要がある」

後藤厚生労働相
後藤厚生労働相

 後藤厚生労働相は27日、記者団にこう述べ、薬局などで当面は入手困難になることに理解を求めた。検査キットの供給に関する新たな政府方針で「優先3」に位置付けた自治体の無料検査事業についても、後藤氏は「品薄になることが想定される」と述べ、抑制せざるを得ないと強調した。

 昨年12月22日に大阪府で初の市中感染が見つかった翌23日、岸田首相は、市中感染が確認された都道府県で無料検査を可能にすると表明。無料検査は市中感染があった都道府県の隣県にも拡大され、検査キットを住民に無料配布する自治体が相次いだ。住民の不安解消や、感染者の早期発見による封じ込めが目的だ。

 さらに、1月19日の基本的対処方針改定の際、飲食やイベントでの人数制限緩和のための参加者全員の検査を「推奨」し、検査を無料化することを明記した。行動制限と経済活動継続を両立させる狙いがあった。

 だが、これらの措置で需要が急増し、検査が最も必要になる医療現場で検査キットが不足するという事態に陥った。検査キットの大手卸売業者によると、今月に入って供給を上回る注文が殺到し、受注を断ったり、納品が遅れたりするケースが相次いでいるという。

 政府は業界に1日80万回分までの供給増を求めているが、品薄状態はしばらく続きそうだ。

 岸田首相は第6波に備え、「最悪の事態を想定して先手で対応する」と繰り返し強調してきた。だが、検査キットの確保は後手にまわった。25日の衆院予算委員会で立憲民主党の山井和則衆院議員は、「現実は最悪の事態を想定せず、後手、後手になってしまっている」と批判した。

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2710149 0 政治 2022/01/28 05:00:00 2022/01/28 08:41:01 2022/01/28 08:41:01 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/01/20220128-OYT1I50022-T.jpg?type=thumbnail

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