非常時に邦人や家族を守る重要な使命、日本外交の最前線にある在外公館 

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 [New門]は、旬のニュースを記者が解き明かすコーナーです。今回のテーマは「在外公館」。

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 世界230か所に点在する日本の大使館や領事館などの「在外公館」は、日本外交の最前線の役割を担う。ロシアによるウクライナ侵攻では、邦人保護の対応で注目を集めたほか、平時でも、各国の要人との外交交渉、在留邦人や日本人旅行者のトラブル対応など、その業務の内容は多岐にわたる。

ウクライナの邦人退避を支援

 2月末、在ドイツ日本大使館1等書記官の松永直樹さん(53)はウクライナの邦人退避を支援するため、ポーランド側の国境検問所にいた。険しい表情を浮かべ、両手に荷物を抱えた多くの避難民らが押し寄せるなか、保護対象となる邦人らを捜し出し、安全な場所へ誘導するのが任務だ。国境沿いに設置された臨時避難所も回り、日本への退避方法を記載した紙を配布して歩いた。

 松永さんは、外務省が非常事態に対応する「海外緊急展開チーム」(ERT)のメンバーの一人。ロシアの侵攻に備えて約1か月前からポーランド入りし、退避ルートや日本行きのチャーター機の確保、日本政府の連絡事務所の設置などを進めてきた。

 ERTは2013年1月、アルジェリアで日本人10人が犠牲となったテロ事件後に発足した。世界各国の在外公館の外交官ら約100人で構成する邦人保護のプロ集団。松永さんは「非常時に邦人やその家族を守ることが重要な使命だ」と語る。

世界230か所・職員3600人 トラブル対応

 グローバル化の進展に伴い、海外在住の日本人は1990年から倍増し、134万人超(2021年10月時点)に達した。新型コロナウイルスの感染拡大前(19年10月時点)は過去最多の140万人を突破し、海外に進出した日系企業の拠点数も8万超を数えた。

 邦人や日系企業の増加に伴い、在外公館の数も増え、現在、在外公館は世界で230か所(大使館153か所、総領事館67か所、政府代表部10か所)に広がる。在外公館で働く職員は約3600人と、外務省の本省(約2900人)より多い。邦人が関連する事件・事故などで在外公館が関わる件数は毎年2万件前後に上る。外務省の足立秀彰・海外邦人安全課長は「在外公館はハードルが高いと思われがちだが、トラブルに巻き込まれたらすぐ連絡してほしい」と話す。

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