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―未病を考える― 3ナショナルセンター合同セミナー 「がん」・「循環器病」・「長寿医療」のこれから 2017年12月12日(火)ハービスHALL[1000名様無料ご招待]

2018年2月6日

 世界一の長寿国・日本※だからこそ、真に向き合わなければならない「がん」、脳卒中・心筋梗塞などの「循環器病」、認知症・在宅医療などの「長寿医療」。日本を代表する三つの国立高度専門医療研究センター(ナショナルセンター)が一堂に会するセミナーを開催しました。自分らしく生きるために、「健康寿命」を延ばすことを意識して、今、できること。参加者1000人が熱心に聞き入っていた内容を要約してご紹介します。

※平均寿命ランキング・男女国別順位 - WHO世界保健統計2016年版

主催:
読売新聞社
共催:
国立がん研究センター、国立循環器病研究センター、国立長寿医療研究センター、
第一生命保険株式会社
後援:
内閣府、厚生労働省、日本医師会、日本歯科医師会、日本看護協会、日本薬剤師会、大阪府、
大阪府医師会、循環器病研究振興財団

開会あいさつ

健康増進をサポート

櫻井 謙二氏(第一生命保険 代表取締役副社長執行役員)

櫻井 謙二氏

 第一生命では、日本を代表する五つの国立高度専門医療研究センターと包括的連携協定を結び、さまざまな病気の予防・啓発に努めてまいりました。さらに昨年3月には、「健康第一」アプリをリリースし、皆さまの健康を応援しています。一生涯のパートナーとして、今後も皆さまの確かな安心と、充実した健康サポートを提供してまいります。

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講演1 がんの原因と予防

生活習慣の見直しと検診の大切さ

中釜 斉氏(国立がん研究センター 理事長)

中釜 斉氏

 日本人の2人に1人は一度はがんになり、3人に1人の死亡原因となっているなど、がんは今では一般的な疾患になっています。正常な細胞が突然がん細胞になるのではなく、遺伝子に傷がつくことでがん細胞ができ、全身に転移するまでには20年前後かかるとされています。その数十年の間に、がん発生の要因となる遺伝子の異常を見つけ、攻撃することで、がん細胞をなくせることがわかってきました。これがいわゆるゲノム医療で、従来の抗がん剤治療では得られなかった劇的な効果を上げています。

 一方、治療にかかる前段として、がんの原因を知り、それを避ける予防が重要です。発症要因は遺伝的なものと、生活環境・生活習慣によるものの二つに分けられ、後者では特に喫煙、飲酒、体形(肥満・痩身)、食生活への注意が必要です。


※厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2015年度)

 喫煙は1日1箱を20年間吸うとがん発生率は非喫煙者の2.7倍、40年だと4.8倍と、長期間、大量に吸うほど肺がんのリスクが高まります。食事に関しては、塩蔵食品や食塩のとりすぎには注意してください。食塩は1日あたり男性8g、女性7g未満が適量とされています。野菜・果物不足、熱い飲食物のとりすぎもよくないとされているため、バランスの良い食事を心がけましょう。

 また、がん発症の原因として喫煙の次に多いのが感染症です。肝臓がんの原因の肝炎ウイルス、胃がんの原因のピロリ菌、子宮頸がんの原因のヒトパピローマウイルス(HPV)などが有名で、定期的に検査を受けるのが有効です。

 がんを予防するためには、生活環境・生活習慣の見直しとともに、がん検診を積極的に受けることが重要です。定期検診はもとより、体調の異常を感じた時は、すぐに検診を受けるように心がけてください。

講演2 循環器病予防と治療のいま

自己診断での早期発見も有効

小川 久雄氏(国立循環器病研究センター 理事長)

小川 久雄氏

 日本人の死亡原因における心疾患と脳血管疾患を合わせた割合は約24%で、これは死亡原因第1位のがんに匹敵する数字です。これらの循環器病は、全身の動脈硬化から起こります。動脈硬化は高血圧や喫煙、糖尿病などが危険因子とされ、症状が進むとコレステロールなどがたまってプラーク(全身の動脈硬化巣)ができ、ある時プラークが破裂して血栓が形成されます。この血の塊が血管を塞ぎ、これが脳で起こると脳梗塞となり、心臓で起こると心筋梗塞となります。

 心筋梗塞と狭心症は似ていますが、中身は少し違っていて、心臓に栄養や酸素を送る冠動脈という血管が狭くなるのが狭心症で、血栓によって血管が詰まるのが心筋梗塞です。狭心症はそれほど慌てなくても大丈夫ですが、胸が締め付けられるような痛みを感じる狭心症の症状が頻繁に、また安静にしていても起こる場合は注意が必要です。不安定狭心症という心筋梗塞の一歩手前の症状である可能性が高く、すぐに病院に行くようにしてください。

 また、近年では心不全も増えてきています。心臓の状態が悪くなり、機能が低下し、だんだんと体調が悪くなっていくのが心不全の特徴です。初期症状として夜間の呼吸困難や咳、むくみ、坂道・階段での息切れなどが見られます。心臓の動きが悪い方がなりやすい病気でしたが、近年では心臓の動きがいい方の症例も増えてきています。

 心不全の患者さんには高血圧の方が多く、予防としては塩分の多い食事やお酒を控える、禁煙といったことが有効です。息苦しさや足のむくみといった不調を感じた時は、極力早く病院に行くことを心がけましょう。脳梗塞や心筋梗塞と同様、日頃の予防とともに、おかしいなと感じた時はすぐに病院に行くことが大切です。

講演3 認知症の予防とケア

年代別の有効な認知症予防

鳥羽 研二氏(国立長寿医療研究センター 理事長)

鳥羽 研二氏

 日本の認知症患者数は460万人を超え、65歳以上の高齢者の約7人に1人と推計されています。2016年には脳卒中に変わり「寝たきりになる病気」で認知症がもっとも多くなりました。認知症の予兆としては、探し物が増える、同じ話をする、昨日の夕食が思い出せないといったことが挙げられ、足腰が弱ると物忘れが健常な方の約2倍になるというデータもあり、注意が必要です。

 認知症は、脳内の神経細胞が死に30年、40年という歳月をかけて脳が小さくなっていくことによって起こります。現在、確立されているもっとも効果的な予防法は、若い時にしっかりと勉強をすること。勉強して知識を増やし、頭の神経細胞のネットワークを広げておくことが、予防に有効であるといわれています。生活習慣病も認知症の原因となっており、40代、50代の方は高血圧の治療や運動習慣の見直しが効果的でしょう。60代、70代の方は、運動の推進や趣味を広げるといったことが有効です。

 若いうちの勉強は効果的ですが、中年時はあまり関係がありません。ただ、高齢者になってから頭を使う人は、認知機能の低下が緩やかになります。多趣味となって新たなものに取り組んだり、お孫さんとお話ししたり、意欲的に行動することが頭の血の巡りを良くしてくれます。運動も大事で、その際「しりとりをしながら散歩をする」といった感じに、頭と体を同時に使うとより効果的です。

 認知症には、罹患したご本人の不安、そして患者を抱えるご家族の負担を理解し、寄り添う医療が必要です。私たちがそれに応えていくとともに、認知症の方を見守る地域のネットワークも不可欠です。他人事ではない気持ちの共有のもと、認知症の人が安心して暮らせる社会を一緒に築いていきましょう。

第一生命の取り組み

第一生命は、五つのナショナルセンターと包括的連携協定を締結し、正しい情報の提供や予防啓発に取り組んでいます。

 三大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)や糖尿病・肝炎・感染症をはじめ、妊娠・出産・子育てに関する成育医療から認知症などの長寿医療まで、幅広い世代に正しい情報をお届けしています。

協賛
  • 第一生命

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