ラグビー経験者と未経験者つなぐイベントが都内で

都内で開かれた交流会の参加者たち

ラグビー経験者と未経験者が垣根を越えて一緒にラグビーを楽しむ「バリアフリーラグビー」(バリラグ)の交流イベントが5日、東京都内で開かれた。

バリラグは、小学生でプレーを始め、現在はラグビースクールでコーチをしている土井一生さん(36)が提唱し、交流イベントは昨年4月に始まった。今回は5回目で、タックルの代わりに相手の体にタッチする「タッチフット」を体験した。

高校や大学、地域のクラブチームなどでプレーしたことのある経験者11人と、女性3人を含む未経験者8人が参加。

未経験者は経験者にパスの仕方を教わり、パスした後に回り込んでもう一度パスを受ける「ループ」などに挑戦した。タッチフットでは、オフェンスがディフェンスの間をうまく走り抜けたり、ボールを蹴って転がす「グラバーキック」で敵陣に攻め込んだりするたび、「ウォー」「素晴らしい」という声があがった。約2時間半、楕円(だえん)球を追って心地よい汗を流した。

2人でパスをしてディフェンス突破を試みる女性たち

未経験者の長谷川仁美さんは「学生時代の部活は吹奏楽で、ラグビーは見たこともなかったが、やってみると、めちゃくちゃ面白い」と笑顔を見せた。

長男と次男がラグビーをしていることがきっかけで夫婦で参加しているという須貝周授(しゅうじ)さん(47)は「ラグビーを観戦していても当事者になったような気持ちになる。『このプレーはすごい』というのも分かるようになった」という。

高校時代にラグビーをしていたという初参加の松本英二さん(43)は「2015年の前回ワールドカップから、再びラグビーを見るようになった。小学生の子どもがラグビーを始めたので『俺もやらなきゃ』と思った。これから地域のクラブチームでプレーしたい」と話してくれた。

「バリラグ」の普及を目指す土井一生さん

土井さんがバリラグの活動を始めたきっかけは、ツイッターでのラグビー仲間とのやり取りだった。「『気持ちはずっとプレーヤー』の経験者と、『ラグビーをもっと知りたい』という未経験者を、つなげられないかと思った」

バリラグのロゴ入り缶バッジやTシャツを目印に、ラグビー場で出会った者同士が一緒に観戦するような機会を設けられないかとも考えている。缶バッジは、経験者が「赤」、未経験者は「緑」と色分けする。「ラグビーについて話したい経験者と、知りたい未経験者を可視化してつなげるアイテムとしてどうか」。ツイッターで問いかけたところ、「あった方がいい」との意見が寄せられ、自らデザインした。

「秩父宮ラグビー場近くで缶バッジを付けた人を見つけて話し込んだことがある。『バリラグ』は、ラグビー経験者、未経験者、みんなの心の中にある気持ちに名前を付けただけ。この名称は自由に使ってもらって構わない。全国で活動を展開してほしい」。土井さんはこう話している。

今後の活動予定は、オフィシャルブログに掲載。缶バッジなどの販売コーナーもある。(読売新聞編集委員 渡辺嘉久)

渡辺 嘉久(わたなべ・よしひさ) 読売新聞東京本社編集委員。1964年、東京都生まれ。1987年、読売新聞東京本社入社。青森支局、社会部、政治部、世論調査部などを経て2013年から現職。「若者と政治」をテーマに幅広い分野を取材する。年間企画「平成時代」、夕刊「密着」なども担当。大学時代に同好会でラグビーを始め、入社以来のブランクを経て40歳過ぎで再開。今も時々、プレーを楽しむ。

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