帝京大選手が喜ぶ写真、食堂に…復活誓った明大

 前半22分、明大の高橋汰地がトライを決める=萩本朋子撮影
前半22分、明大の高橋汰地がトライを決める=萩本朋子撮影

ラグビー・全国大学選手権最終日(12日・秩父宮=読売新聞社後援)――明大が決勝で天理大を退け、22大会ぶりの頂点に立った。開始直後にトライを奪われたものの、山崎と高橋のトライなどで前半を7点リード。後半に山沢のPG、武井のトライなどで点差を広げた。7大会ぶり2度目の決勝に進んだ天理大は、後半29分に島根、同35分にはフィフィタがトライを決めて5点差に迫ったが、要所でのミスが響き、初制覇を逃した。

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「最後、頼む」。ベンチに下がる祝原が言葉をかける。代わって出場する吉岡が「任せろ」と応えた。22―17と5点リードの後半40分、明大は体力の消耗が激しいとみて、スクラムを支えるFWの第1列3人を一気に交代させた。

明大が自陣に攻め込まれ、ゴールラインまで約30メートルの位置で、天理大ボールのスクラム。頂点をかけた最後の攻防が始まった。

天理大が自信を持つ強力スクラムに対し、「前日のミーティングで優勢、拮抗(きっこう)、劣勢のときのプランを立てていた」と祝原。劣勢が続いた前半を受けての対応策は「真っすぐ固まって押す」。

ハーフタイムに吉岡ら控え選手にも伝えられていたから、押し込まれずに耐えられた。最後は相手がボールを落とし、ノーサイドを告げる笛が鳴った。主将の福田は「80分間、防御でプレッシャーをかけ続けた結果」と誇らしげに語った。

終盤に連続トライで追い上げられた。逃げ切れたのは、帝京大に1点差で逆転負けした前回決勝の経験があったからだ。忘れまいと、「20―21」というスコアや帝京大の選手が喜ぶ写真を練習場や寮の食堂などに貼った。井上は「悔しさをバネにして、手の届くところに日本一があることを部員全員が意識してきた」。

明大の前回優勝は1997年1月15日。井上はまだ生まれていなかった。往年の栄光を直接知らない世代が、新時代の扉を開いた。(帯津智昭)

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