女性のためのラグビー講座、横浜で開催

トークショーに参加した(左から)鈴木彩香さん、三村亜生さん、伊藤涼香さん、鈴木育美さん、筆者

ラグビーワールドカップ(W杯)開幕まで200日となった4日、横浜市で「女性のためのラグビー講座」(横浜市主催)が開かれ、小学生から仕事帰りの女性たちまで約30人が、ラグビーに関するトークショーとエクササイズを楽しんだ。

市内にある横浜国際総合競技場では、W杯開幕翌日の9月21日にニュージーランド対南アフリカという注目の一戦があるのを皮切りに、10月13日に日本対スコットランド戦が、11月2日には決勝戦が行われる。大会を盛り上げるため、もっと女性たちにラグビーを知ってもらおうと横浜市が企画した。

ラインアウトを体験する参加者

トークショーでは、父親が元ラガーマンで小さい頃からラグビーを見ていたという2018ミス・ユニバース・ジャパン神奈川グランプリの伊藤涼香さんが司会を務め、選手として活躍している女子日本代表の鈴木彩香さん(アルカス熊谷)、三村亜生さん(YOKOHAMA TKM)と鈴木育美さん(同)らが参加した。

TKMの2人は、ノックオンやスローフォワードなどのルールを実演し、わかりやすく示した。また、ルールブックには最初に「品位、情熱、結束、規律、尊重」を掲げるラグビー憲章が示され、激しいスポーツだけに精神面も重視されているなどの特色が紹介された。

さらに、ラグビーを知るうえでキーワードとなる「ノーサイド」。選手にとっては試合終了の合図という意味だけではなく、試合後、両チームのメンバーが試合会場などで懇親し、交流を深めるという「楽しみ」もあると説明していた。

アルカスの鈴木彩香さんは、ワールドカップで注目してほしい日本代表候補にリーチマイケル選手(東芝)を挙げ、「15人制代表に入る前、7人制の代表時代から、そのプレーやキャプテンシーを尊敬している」と紹介。福岡堅樹選手(パナソニック)を挙げた鈴木育美さんは「同じウィングとして年下の福岡選手からいつも学んでいる」と魅力を紹介した。三村亜生さんは「同じ学年だから同期愛で」と、田村優選手(キヤノン)を推した。桐蔭学園高出身の松島幸太朗選手(サントリー)を、神奈川県民はぜひ応援してほしいという紹介もあった。

走りながらのランパスに挑戦する参加者

男子ラグビーは企業の後ろ盾がしっかりしているのに対し、女子ラグビーは競技環境が十分整っていない。その中で、三村さんと鈴木育美さんが所属するYOKOHAMA TKMは、医療法人横浜柏堤会(横川秀男理事長)が運営し、選手は病院で働きながらラグビーをする生活を送っている。医療法人がラグビーチームを運営する例は男子も含めてほかになく、2人とも「仕事とラグビーを両立させてもらって感謝している」と話していた。

練習メニューをアレンジ「エクササイズ」

トークショーの後、TKMの指導で日頃のチームの練習メニューをアレンジしたエクササイズを全員で体験した。実際にラグビーボールを使って走りながら行うランパスや、ディフェンスを抜き去るステップの練習でトライも経験。タックルしたり、ラインアウトに挑戦したりして、「人生初トライに、人生初タックル! 気持ちいい」と喜ぶ声が聞こえた。

筆者も参加してみた。ラグビーボールは楕円(だえん)形なだけに、ボールをよく見て、しっかりと扱わなくてはならない。そのボールをうまくパスし、つなげるのは爽快で、床に置くだけのトライでも快感を味わえた。タックルに夢中になり、写真を撮りそこなった。開幕までに、もっとうまくなりたいという欲まで出てしまった。(昭和女子大学特命教授、日本ラグビーフットボール協会理事・稲沢裕子)

<<
ニュース一覧へ戻る
>>