ラグビー協会 森会長就任…「W杯でファン増やす」

日本ラグビー協会の会長に就いた森重隆氏

日本ラグビー協会は29日の評議員会と理事会で、任期満了で退任する岡村正会長(80)の後任として、元日本代表主将で日本協会副会長の森重隆氏(67)を選出した。任期は2年。早大やヤマハ発動機などで監督を務めた清宮克幸氏(51)が副会長に就任し、男子7人制日本代表の岩渕健輔監督(43)が専務理事を兼務することも決まった。

サンウルブズ 存続を検討

 東京都内で記者会見した森新会長は「日本ラグビーを引っ張っていく覚悟」と決意を述べた。9月に開幕するワールドカップ(W杯)日本大会直前の就任を「W杯は目の前に控えるチャンス。ファンや競技人口を増やし、(自己犠牲など)ラグビー精神をより多くの人に浸透させたい」と前向きに捉え、自ら各開催都市に足を運んで地域協会などと連携を深める考えを示した。

日本代表については「数十年後、また日本でW杯が開かれ、世界の強豪と優勝を競えるようにしたい」と話した上で、トップリーグのプロ化などの改革に意欲を見せた。2020年シーズン限りでスーパーラグビーから除外されるサンウルブズはチームとして存続させ、対戦相手を探して試合を組むことを検討するという。

福岡県出身の森氏は明大から新日鉄釜石に進み、兼任監督時代も含めて日本選手権4連覇に貢献。日本代表CTBとして活躍し、27キャップを獲得した。

記者会見に同席した岩渕専務理事は「(任期の)2年間で、日本ラグビーの50年、100年先が決まると思っている。世界一の協会となれるよう、意思決定のスピードを速めたい」と組織改革への抱負を語った。

今後の代表強化 課題に

W杯日本大会を目前に控える時期に、日本ラグビー協会幹部が大幅に代わる事態となった。4月に日本協会名誉会長(当時)の森喜朗元首相が体制の若返りを求め、その影響が色濃く反映された。専務理事や日本代表強化担当理事が交代する中、トップに立った森重隆氏ら新体制が取り組むべき問題は多い。

W杯後の代表強化策は大きな課題だ。サンウルブズが来季限りでスーパーラグビーから除外されることが決まり、日本が参加の意思を表明していた国際大会「ネーションズ選手権」は創設が見送られた。現状では世界トップレベルの実戦機会が減ることになる。

2021年度以降の大会方式が検討されているトップリーグについても、日本協会は4月25日、3部制にすることなどを盛り込んだ大会案を各チームに提示したが、一部から強い反発があった。森新会長は、各チームで監督として手腕を発揮した清宮副会長を中心に改めて素案を作る方針だ。

W杯日本大会について、全国的な盛り上がりに向けた機運を醸成するとともに、大会後を見据えた競技普及策などのレガシー(遺産)作りが必要だ。

43歳の岩渕専務理事は「事務局、理事会が変わっていくことが、世界一になる第一歩」と、組織改革の意義を強調する。若返りが進んだ新体制には、実行力が求められる。(矢萩雅人)

《あわせて読みたい》

・「日本ラグビーの未来作る」…清宮副会長が抱負

関連ニュース

<<
ニュース一覧へ戻る
>>