日本 フィジーに快勝…快足・松島 縦横無尽

フィジー戦で2トライを挙げた松島

ラグビーのワールドカップ(W杯)日本大会(9月20日開幕)を控える日本代表は、27日のパシフィック・ネーションズ杯初戦でフィジー代表を34-21で破り、白星スタートを切った。攻守のキーマンとなったのは、WTB松島幸太朗(26)(サントリー)だ。抜群のスピードを武器に2トライを決め、強烈なタックルでピンチの芽を摘んだ。

「キャリー」85メートル トライ演出

前半23分。グラウンドいっぱいに球を動かしてCTBラファエレがトライを決めた鮮やかな攻撃では、2度にわたって決定的な役割を果たした。起点は自陣10メートル付近のラインアウト。フッカー堀江の意表をつくロングスローを、快足を飛ばしてキャッチしたのは松島だった。「ボールをもらったらラインブレイクを狙いに行く意思でやっていきたい」との意気込み通り、ハーフライン付近まで前進した。

このラックからSH茂野が左サイドに展開。細かいパスでつなぎ、相手陣22メートル外のラックから、今度は大きく右サイドへ。SO田村の2人飛ばしパスで相手防御を崩し、ナンバー8マフィから堀江へ巧みにパスをつないでゴール前に迫ると、松島が切れ味鋭く約5メートル進んでラファエレにラストパスを送った。

データスタジアム社の集計によると、ラインアウトで球を投げ入れた堀江からトライを決めたラファエレまで球をつないだのは、延べ19人。約40秒間にわたって球を支配した圧巻のトライと田村のゴールで15点差とし、流れを引き寄せた。

松島は前半と後半に1トライずつ挙げ、個人技と決定力の高さを見せつけた。球を持って前進する「キャリー」の距離は日本選手中トップの計85メートル。1キャリーあたりの平均距離もトップの12.1メートルだった。

本職はチームの最後方でとりでとなるFBだが、フィジー戦はより得点に絡む役割が求められる右WTBに入った。FBがカバーするグラウンド中央付近にも顔を出して突破を食い止め、攻守に体を張った。

「けが人が出ればどうなるかわからない。WTB、FB以外もしっかり頭の中に入れ、全部できるようにしたい」と松島。W杯本番でも、縦横無尽に駆け回り、攻守両面での活躍が期待される。(平地一紀)

松島幸太朗 南アフリカ出身。ジンバブエ人の父と日本人の母を持ち、神奈川・桐蔭学園高で全国優勝。日本代表で出場31試合。2015年のワールドカップ(W杯)イングランド大会でも活躍した。

データスタジアム社 2001年設立。プロ野球やJリーグなどの公式戦を中心に、試合データを蓄積、分析し、強化を図るチーム、選手や報道機関向けに提供している。各競技の速報サイトなどにもデータ素材を配信する。

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