流れ変えた松島3トライ…ボールつなぎ「ワンチーム」

後半28分、松島(左)が自身3つ目のトライを決める(後方はリーチ)(20日、東京都調布市の東京スタジアムで)=枡田直也撮影

ラグビーのワールドカップ(W杯)日本大会は20日、東京都調布市の東京スタジアムで開幕し、初戦でロシア代表と対戦した日本代表は30―10で白星発進した。

世界ランキング10位の日本は開始早々、ミスから同20位のロシアにトライを許す。しかし前半11分、素早いパス回しからウィング松島幸太朗(サントリー)がトライ。前半終了間際にも松島がトライを決めて逆転に成功した。後半にも2トライを挙げてロシアを突き放し、ボーナス点1を加えた勝ち点5を獲得した。

4年に1度のラグビーW杯は、今大会がアジア初開催。20チームが出場し、11月2日の決勝(横浜国際総合競技場)まで国内12会場で48試合が行われる。9大会連続出場の日本は、初の8強入りを目指す。次戦は28日、静岡県袋井市のエコパスタジアムで、世界ランキング1位のアイルランドと対戦する。

開幕戦の重圧を受けていた日本は、ロシアに苦しめられた。ミスが相次いで前半4分に先制を許した。流れを変えたのは、W杯2大会連続出場となる26歳の松島だった。

「自信を持ってプレーし、自分のラン、ステップワークで、チームを勢いに乗せていければ」。そう話していた通り、持ち味を発揮した。7点を追う前半11分。素早く球をつなぎ、右へ展開する中でパスを受けた。一気にスピードを上げて相手を置き去りにして、日本の初トライを決めた。前半38分には、味方がタックルを受けながらもつなぐ「オフロードパス」。球を受けたのが抜群の加速力を持つ松島だからこそ、こうした好プレーも生きる。インゴールへ駆け抜け、逆転トライを決めた。

さらに後半28分、相手のタックルをかわして独走し、圧巻の3トライ目。日本選手がW杯の舞台で、1人で3トライを奪うのは初めて。「トライはみんなでつないで取れた。(選手がまとまる)『ワンチーム』でできた」と仲間に感謝した。

南アフリカで、ジンバブエ人の父と日本人の母の間に生まれ、主に日本で育った。22歳で出場した前回W杯では南アを破る大金星に貢献した。それから4年。代表で不動の地位を築くとともに、「経験してきて、責任を感じるようになってきた」。今や、チームを引っ張る立場だ。

約4万5000人の大観衆で埋まった東京スタジアムのスタンドは逆転勝利に沸き、「ニッポン」コールが起きた。「これ(声援)が原動力になった」と松島。日本の挑戦が始まった。(帯津智昭)

<ボーナス点> 通常の勝利には勝ち点4が与えられるが、ロシア戦で日本は4トライ以上を記録したため、ボーナスとして1点が加えられ、勝ち点は5となる。

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