NZ、南アを撃破…グループリーグB組・優勝候補対決

T(トライ)は5点、G(ゴール)は2点、PG(ペナルティーゴール)は3点、DG(ドロップゴール)は3点

ラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会は21日、グループリーグB組で、3連覇を狙うニュージーランド(NZ)が南アフリカを下し、優勝候補対決を制した。C組のフランスはアルゼンチンを2点差で振り切った。D組では豪州がフィジーに逆転勝ちした。

強豪対決 速さ圧倒

前半23分、南アフリカ選手を振り切ってトライを決めるニュージーランドのブリッジ=伊藤紘二撮影

ニュージーランドは一気にトライを取りきる力がある。南アフリカの防御に手を焼いたものの、鮮やかな速攻で巻き返した。

ペナルティーゴールで同点に追いついた直後の前半23分。相手のキックオフで再開後、自陣でモウンガがふわりと真横へ送ったキックパスを、右タッチライン際で受けたリースが一気に加速。好機を作り出すと、素早くパスをつなぎ、最後はブリッジがチーム初トライを決めた。モウンガは「リースがどう動くかはイメージできていた。状況を動かせる素晴らしい選手だ」とたたえた。

主将として2011、15年のW杯2連覇を支えたマコウが引退。キックの名手だったスタンドオフのカーター(現・神戸製鋼)も代表を離れた。16年以降のテストマッチ(国・地域代表同士の国際試合)では強さにも陰りが見え、南アフリカにも昨年は1勝1敗で、今年7月も16―16で引き分けた。

そうした中で迎えたW杯。ハンセン監督は「選手の経験値は本当に重要だ。過去のW杯ではキャップ数が平均50、年齢は28、29歳が多いと優勝する確率が高くなる」と分析する。その一方で、初戦で先発に抜てきしたモウンガは25歳、ブリッジは24歳で、リースは今年になって代表入りした22歳の新鋭だ。「まだまだ、たくさん試合はある」とブリッジ。成長著しい若手が自慢の速攻を支え、3連覇に向けて好スタートを切った。(帯津智昭)

NZ・ハンセン監督  「初戦から大きな試合だった。ここで負けたら歴史が壊れてしまうが、真っ向勝負を受けて立つことができた」

南ア 堅守のちミス

前半、エツベスをサポートする南アフリカのコリシ(左)

南アフリカは序盤、鋭い出足の防御でNZを慌てさせた。その好機を生かしたのが前半1分のポラードの約50メートルの先制PG。ただ、その後は密集での反則や落球が目立ち、勝機を逸した。

優勝候補同士の一戦を落とし、1位での決勝トーナメント進出は厳しくなった。エラスムス監督は「ここから反撃し、決勝まで進む」とむしろ意気盛んだ。防御システムの破綻ではなく、規律の乱れが敗因なら修正が可能と踏んだのだろう。

今大会直前に、1995年のW杯南アフリカ大会の優勝メンバーで唯一の非白人選手として出場したチェスター・ウィリアムス氏が49歳で急死した。アパルトヘイト(人種隔離政策)撤廃後、人種融和を目指す国家の象徴だった。黒人選手初の主将を務めるコリシは「私たちにとって扉を開く存在だった」と尊敬の念を抱く。コリシは敗戦にも「ショックは受けていない」と前を向く。闘将を中心に、不屈の精神で再び立ち上がる。(中安真人)

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