一丸 強豪止めた…堀江 強烈タックル

「スクラムの強さ証明」

前半、ダブルタックルでアイルランド選手を止める堀江(右)とトンプソン(左)=冨田大介撮影

試合終了後、小さくガッツポーズをした。南アフリカを破った前回W杯に続き、堀江が2大会連続で大金星に貢献した。「泣きましたね。久々に、一瞬だけ」。フッカーは途中で交代することが多いが、最後までピッチに立ち続けた。

攻守に抜群の存在感を見せた。前半11分に相手に強烈なタックルを浴びせ、落球を誘った。前半終了間際には、意表をつくゴロキック。味方にはつながらなかったが、センスが光るプレーだった。スクラムを支え、「日本はスクラムが弱いと見られがちだが、強さを証明できた。(コーチの長谷川)慎さんのやっていることは間違っていなかった」と胸を張った。

W杯3大会連続出場の33歳のベテランは、満身創痍(そうい)だ。前回W杯前には首を手術。当時の代表スタッフだった佐藤義人トレーナーと二人三脚で、けがをしない体作りを進めた。それでも、昨秋には右足を疲労骨折。再びリハビリに励み、「佐藤さんがいなかったら復帰できていないし、ここでラグビーのプレーもできていなかった」。W杯直前のわずかなオフにも、京都にいる佐藤さんを訪ねて体の手入れをした。

試合後、スタンドを見つめた。「サポートしてくれた家族と、佐藤さんがいたので。(今年)亡くなったおやじも上(天国)で見ているかなと思った」。大仕事を成し遂げ、喜びに浸った。(帯津智昭)

稲垣「規律を守り続け、後半まで粘り強くプラン通りに遂行できたのが勝因。スクラムで完全に勝っているイメージはあった」

リーチ投入 流れ一変

後半、突進するリーチ

ベンチスタートだったリーチは覚悟を決めていた。「インパクトを残す」。3―12の前半30分、大声援に送られて登場すると、試合の流れが日本に傾いた。

「攻撃もタックルも、がんがん行く」。大男がそろうアイルランドのフォワードを最前線で食い止め、持ち前の嗅覚で次々とチャンスに顔を出す。当初は後半に投入されるはずだったが、マフィの負傷退場で出番が早まった。ジョセフ・ヘッドコーチは「(リーチの投入で)チームの自信が高まった。あの時間帯で良かった」と振り返った。

ロシア戦後、パフォーマンスの悪さを理由に、指揮官からスタメン落ちを伝えられた。心の中では落胆したが、「チームが勝つために、いつも通りの準備をした」。いつもとは違う立場で金星に貢献した主将は、「30分くらい喜んで、サモア戦に向けて切り替えたい」と早くも次を見据えた。(財津翔)

黄金の右足 田村14点

前半39分、3本目のペナルティーゴールを決める田村

「緊張して死ぬかと思った」と振り返った初戦から一転し、落ち着きを取り戻した田村の右足から次々と得点が生まれた。最初のペナルティーゴール(PG)は外したものの、前半39分に約45メートルのロングキックを決めるなど、前半に3PGを成功させた。後半もテンポの速い攻撃を操りつつ、2本のプレースキックを決めて1人で計14点をたたき出した。日本のゲームプランを遂行した司令塔は、「準々決勝、準決勝、決勝も目指している。国民の皆さんも僕たちができると信じて待っていて」と、言葉に力を込めた。

アイルランド後半無得点

アイルランドは前半に一時、9点のリードを得ながら、スコアを伸ばせなかった。シュミット監督が「時間がたつごとに相手に酸素が行った」と話したように、後半は動きが日本に比べて鈍り、反則もかさんだ。そしてラストワンプレーの合図が鳴ると、トライを目指さずに外に蹴り出して自ら試合を終わらせた。7点差以内の敗戦で得られるボーナス点を取るためで、監督は「非常に厳しいが、2位で通過したい」と語気を強めた。

試合開始前に日本の先発メンバー変更

ウィング(WTB)で出場予定だったトゥポウ(コカ・コーラ)が左太もも裏の故障でメンバーから外れ、試合開始直前にレメキ(ホンダ)に変更された。福岡(パナソニック)が控えに入り、途中出場した。

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