4年前の教訓 生かす時…南アフリカ戦に続く番狂わせ

28日に優勝候補のアイルランドを倒した日本代表。2015年前回大会の南アフリカ戦に続く番狂わせを演じたが、選手はいたって冷静だった。その表情がチームの成長を物語っていた。

手を挙げて応援に感謝するアイルランド戦後の中村。その表情には落ち着きがある(28日)

試合後、選手たちは「次戦が大事」と口をそろえた。浮かれた様子がなかったのは自信の表れだ。センター中村(サントリー)は「うわべでなく本心から勝てると感じていた」という。アイルランドの防御は外側にスペースができやすく、球を素早く動かす日本にとっては付けいる隙があると感じていた。長期合宿で体力と連係を高めてきたことも自信の源となっていた。

3大会連続出場のスクラムハーフ田中(キヤノン)もその一人だ。「日本が世界に通用することを示すことができた」と淡々と語った。

4年前に挙げた大金星の際の表情とは正反対だった。田中は最後に取材エリアへ入り、待ち受ける報道陣に向かって両手を突き上げ、「本当に最高」と満面の笑みを見せた。過酷な合宿がこれ以上ない形で結実したのだから、当然の喜びだろう。

ただ、チームは中3日で迎えた次のスコットランド戦で10―45と大敗した。南ア戦後、海外メディアが大挙して押し寄せるなど環境が一変し、気持ちの切り替えが追いつかない選手もいた。当時のジョーンズ・ヘッドコーチは「チームは精神面で準備ができていなかった」と振り返った。

田中自身はスコットランド戦でも安定したプレーを見せたが、当時のことを苦い経験として生かしている。アイルランド戦後、「楽しむのは今日だけ。回復と次戦への準備に備える」と気を引き締めた。目標はあくまでも「8強以上」。4年前のレッスンを生かす時が来た。(中安真人)

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