「笑わない男」稲垣啓太が笑った、泣いた…ファンはもらい泣き

試合後、ラブスカフニ選手(右)と健闘をたたえ合う稲垣選手

試合や練習はもちろん、人前でめったに白い歯を見せず、「笑わない男」と言われるフォワードの稲垣啓太選手(29)。歴史的な勝利の瞬間、こらえきれずに顔を手で覆い、仲間と抱き合って涙した。

新潟県新津市(現・新潟市)出身。3900グラムで生まれ、ぐんぐんと成長して中学生で身長1メートル80、体重120キロに。小学3年で始めた野球では、柵越えの本塁打を放つ強打者だった。

野球の強豪校から声がかかったが、新潟工高のラグビー部員だった兄に誘われて進学。樋口猛監督(47)から「体が大きいのに器用に動ける。将来、日本代表になれる」と見いだされた。体重130キロ近くになり、ひざをけがした高校2年で減量を決意。往復約20キロの自転車通学を始めたが、重みでタイヤがパンクするため断念した。食事制限に取り組み、腹が減って眠れない夜は水を飲んでしのいだ。

「自分に厳しく、弱音を吐かない。一度決めたことは最後までやり抜く」。母の紀子さん(59)は感心する。

今年5月、母校のグラウンドを改修するため300万円を寄付。今月8日の壮行会では、その青々とした芝の上で地域の子供らと触れ合い、珍しく頬を緩めた。

「新潟は原点。応援の後押しを受け、プレッシャーに打ち勝ちたい」。この日も故郷への思いを込め、スクラムで一歩も引かず激しいタックルを繰り返してチームに貢献した。

■稲垣選手が「笑った」

大会公式ツイッターから

「あの稲垣選手が笑った」。試合後、仲間と健闘をたたえ合う際、稲垣選手が一瞬「笑顔」を見せる大会公式インスタグラムの動画が話題だ。画面右端に一瞬だけ映るため、動画はスロー再生で「発見」しやすくなっている。

一方、大会公式インスタグラムには、稲垣選手がラブスカフニ選手に肩を抱えられながら、涙を流す動画もあり、こちらもスロー再生。感動的なシーンに、「もらい泣きしました」というコメントが多く寄せられた。

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