バレット3兄弟 トライ…NZ 今大会最多63点

 前半8分、キックパスを受けてJ・バレットがトライを決める=杉本昌大撮影
前半8分、キックパスを受けてJ・バレットがトライを決める=杉本昌大撮影
 前半35分、B・バレットが抜け出してトライ=杉本昌大撮影
前半35分、B・バレットが抜け出してトライ=杉本昌大撮影
 後半4分、トライを決め喜ぶS・バレット=杉本昌大撮影
後半4分、トライを決め喜ぶS・バレット=杉本昌大撮影
 T(トライ)は5点、G(ゴール)は2点、PG(ペナルティーゴール)は3点 ※ニュージーランドが前半に認定トライ=7点=1を含む。
T(トライ)は5点、G(ゴール)は2点、PG(ペナルティーゴール)は3点 ※ニュージーランドが前半に認定トライ=7点=1を含む。

ラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会は2日、グループリーグB組で、ニュージーランド(NZ)がカナダから9トライを奪って大勝した。C組のフランスは米国に快勝した。

ニュージーランドは、ボーデン、スコット、ジョーディーのバレット3兄弟がフル出場した。W杯で兄弟3人が同時に先発するのは、「ラグビー王国」と称される同国でも初めて。ハンセン監督は「3人とも才能がある。ご両親は誇りに思っているだろう」と喜んだ。

3人は肩を組んで国歌を歌うと、存分に走り回った。まずはロックのスコット。前半4分、相手ゴール前でのスクラムを押し込み、先制の認定トライ。8分には、キックパスを右タッチライン際で受けたジョーディーがトライを決めた。35分にはゴロのキックに反応したボーデンがインゴールに走り込み、後半4分にはスコットもトライを奪った。

25歳のスコット、22歳のジョーディーにとっては初のW杯で、「3人一緒に試合に出たことはあるが、W杯は特別だ」とジョーディー。前回W杯で優勝を経験し、世界年間最優秀選手に2度輝いている28歳のボーデンは、3人ともトライを決めたことに、「特別な瞬間だった。今夜はみんなでビールを飲むかもね」と笑った。

父は元ラグビー選手で、実家は農場を営む。「裏庭でラグビーをして育った」とスコット。のどかな環境が豊かな才能を伸ばし、オールブラックスを支えている。(帯津智昭)

ニュージーランド・ハンセン監督「とても良いパフォーマンスだった。難しいコンディションだったが、特に後半の最初はボールをしっかりとコントロールできた」

カナダ守備崩壊 時計の針が進むにつれ、カナダの防御が崩れていった。前半は激しいタックルで何度もニュージーランドのミスを誘い、逆襲から相手ゴールラインに迫るなど見せ場を作った。しかし、後半はテンポの速い攻撃に振り回されて手も足も出ず、今大会最多失点を喫した。「相手は最高レベル。打ち負かすのは非常に厳しかった」と主将のアードロン。グループリーグの残り2試合で、2011年大会以来の勝利を目指す。

カナダ・ジョーンズ監督「一生懸命に競い合ったし、ハードワークもした。いいところもたくさんあった。私たちにとって大きな学びの場になった」

 後半26分、トライを決めるフランスのフィク

後半26分、トライを決めるフランスのフィク

仏司令塔 自在キックパス

米国は試合前、フランスのスクラムやモールなどパワーを警戒していた。ただ、フランスの攻撃を彩ったのは、司令塔ロペスのキックパス。長短自在の正確なパスで、三つのトライを生み出した。

一つ目は前半5分。相手の防御の裏のスペースにボールを落とし、走り込んだユジェが先制トライを決めた。前半23分は中央から、右タッチライン際を走るウィングのラカへキックで合わせた。後半29分には、中央から右のラカに通したパスが起点となってチーム4トライ目を奪い、ボーナス点も手にした。

初戦の9月21日のアルゼンチン戦から調整時間が十分にありながら、試合間隔が詰まる今後のトンガ、イングランドとの試合をにらんで先発を大幅に入れ替えた。ロペスはアルゼンチン戦で途中出場から逆転のドロップゴールを決め、この日は先発でブルネル監督に「ロペスのキックが全て」と言わしめる大活躍。それでも「規律、ボールを持ち続けることなど、改善点は多い」と連勝に慢心はない。

米国の粘りに苦しみ、一時は3点差に詰め寄られるという、思い通りの試合展開ではなかったが、誰がピッチに立っても発揮できるしたたかさが、フランスの強さだ。(崎田良介)

米国・ゴールド監督「プランを立てて、準備をしてきた。フランスとしっかり戦えたところは、我々の自信になったと思う。(9日の)アルゼンチン戦に生かしたい」

[タッチキック]会場名と地名

愛知・豊田スタジアムの正面に掲げられていた「TOYOTA STADIUM」の文字が大会期間中、取り外されている。大会組織委員会は「ローマ字でTOYOTAと書かれていると、トヨタ自動車を想起してしまう。大会のワールドワイドパートナーにランドローバーがあり、配慮した」と説明した。

豊田は地名だ。取り外されたのを最初に見た時は過剰な対応にも思えたが、スポンサーの権利を保護するためには仕方ないのかもしれない。企業名が自治体名の由来になっている愛知県豊田市ならではの特殊なケースとも言える。

今大会で用いられる英語表記は、豊田が市の名称であることを強調して「City of Toyota Stadium」となっている。こんな一幕からも、世界中の注目を集める大会なのだということを実感させられた。(中部支社 田上幸広)

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