気迫の舞、打ち破れ…日本いよいよサモア戦

サモア「シバタウ」

ラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会は5日午後7時30分から、グループリーグA組の日本代表が愛知県豊田市の豊田スタジアムでサモア代表と対戦する。サモアなどの南太平洋諸国やニュージーランド(NZ)は、キックオフ直前に各国の伝統に由来する踊りで自らを鼓舞する。異なる文化的背景を持つチームが体をぶつけ合う国際試合の見所の一つだ。

試合前 南太平洋の伝統儀式

ニュージーランド「ハカ」

「ウォー・クライ」(戦いの叫び)と総称される儀式で世界的に有名なのは、NZ代表オールブラックスが行う先住民族マオリの伝統の踊り「ハカ」だ。「カ・マテ(私は死ぬ)」と「カパ・オ・パンゴ(黒のチーム)」の2種類あり、どちらもマオリ語で叫びながら、手で体をたたき、足で地面を踏みならす。

ハカを代表チームが踊るようになったのは1880年代からで、「カ・マテ、カ・マテ、カ・オラ(私は生きる)、カ・オラ」という叫びから始まる「カ・マテ」は1900年代初頭に定着。2005年からは重要な試合ではカパ・オ・パンゴを踊るようになり、今大会では、初戦の強豪・南アフリカ戦で披露した。

「私たちにとってハカは重要なもの。国歌斉唱と同じような気持ちで、誇りを持って、自分たちが何者かを意識しながら踊る」。NZ代表で最多148キャップを誇り、2011、15年のW杯を連覇した元主将のリッチー・マコウ氏は言う。

サモアの儀式は「シバタウ」と呼ばれる。3列に並んだ選手が速いテンポでサモア語の歌詞を叫びながら、腕を動かし、太ももをたたく。全国紙「サモアオブザーバー」の記者によると、1991年のW杯に出場する際に、伝統的に行われていた儀式をもとに作られたという。チームの愛称である「マヌ・サモア(サモアの獣たち)」を連呼し、「俺たちの強さは最高潮だ」などと叫び、チームの士気を高める。

トンガ「シピタウ」

 フィジー「シンビ」

フィジー「シンビ」

トンガの「シピタウ」も同様に3列に並ぶ。シバタウに比べて振り付けが複雑で、先導役の選手に続き、腰をかがめたり、自分の肘や胸、地面をたたいたりする。途中で一瞬の静寂が訪れるのも特徴だ。フィジーの「シンビ」は、グラウンドいっぱいに広がった選手らが、腰を落として左肘を相手に突き出す。右手を振って雄たけびを上げながら前進し、最後はジャンプして締める。

一方、対戦するチームは、一列になって肩を組むなどして見つめるのが一般的だ。相手の文化を尊重しつつ、内に秘めた闘志を燃やす。2011年W杯決勝ではハカを踊るNZに対し、フランスがにじり寄ったが、敬意を欠く行為とされた。

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