[データで見る]田村 七色キック…サモア戦

日本は5日のサモア戦に38―19で快勝し、3連勝で目標の決勝トーナメント進出に近づいた。攻撃で光ったのが、スタンドオフ田村の多彩な「足技」だ。

試合開始から50秒過ぎ、ラインアウトから出たボールを受けた田村は、右足でハイパントを蹴り上げた。約15メートル先の落下地点にリーチらが競りにいき、こぼれ球を確保。陣形が崩れたサモアは日本の連続攻撃に対応できずに反則を犯し、田村が先制のペナルティーゴール(PG)を決めた。

データスタジアム社の集計によると、日本のキック数は大金星を挙げたアイルランド戦で17本だったのが、サモア戦は25本に上った。ヒントは9月30日にサモアに大勝したスコットランドの戦い方にあったという。日本のジョセフ・ヘッドコーチは試合後、「スコットランドが効果的に使っていたのを見ていた」と、相手の背後を突くキックを意図的に使ったことを明かした。

中でも田村は巧みなキックで攻撃のリズムを作った。後半12分、敵陣10メートルライン付近でボールを受けると、利き足ではない左足で相手バックスラインの裏側にグラバーキックを転がした。相手選手は慌てて追いかけたが、ボールを押さえるのがやっとでタッチラインを割った。直後、日本はラインアウトからモールを押し込み、姫野がトライ。田村のゴール(G)も決まり、26―12と突き放した。

田村のキック数も、アイルランド戦の4本から10本に増えた。左右の足から多種多様なキックを操っている。「僕たちがどういうラグビーをしたいか、しっかりファンの方に見せる」と、運命のスコットランド戦に向けて意気込む田村。司令塔のプレー選択は、日本の戦術そのものと言える。相手によって戦い方を変え、それを遂行できるのが今の日本の強みだ。(今井恵太)

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