日本 強さは本物…初の8強 総立ち

 日本のトライに沸くスタンドの観客たち(13日、横浜国際総合競技場で)=伊藤紘二撮影

日本のトライに沸くスタンドの観客たち(13日、横浜国際総合競技場で)=伊藤紘二撮影

ついに歴史の扉が開いた――。13日、横浜国際総合競技場で行われたラグビー・ワールドカップ(W杯)で、日本代表は接戦の末、スコットランド代表を破った。悲願だった史上初の決勝トーナメント進出を決めた「桜の戦士」に、スタジアムを埋めた約6万7000人は熱狂した。

福岡 勝利へ疾走

 スコットランド戦でプレーする福岡選手

スコットランド戦でプレーする福岡選手

50メートル5秒8の快足を誇る福岡堅樹選手(27)。初めての先発出場で「チームに勢いを与えるプレーをしたい」とピッチに飛び出し、屈強な相手守備陣を振り切って2トライを決めた。

福岡県宗像市で5歳からラグビーを始めた。中学まで指導した小林秀治さん(55)は「ずばぬけた足の速さに加え、周囲を生かすプレーもできた」と振り返る。

福岡高校では、けがに苦しんだ。2年で左膝靱帯(じんたい)を断裂し、3年になると右膝を負傷した。手術が必要だったが、秋の全国高校ラグビー県予選に間に合わせるため、患部周辺の筋肉を鍛えてしのぐ道を選んだ。

主治医の整形外科医、前田朗さん(57)は「ラグビーへの思いを尊重し、悩んだ末に提案した」と話す。復帰は大会直前だったが、念願の「花園」に出場し、初戦で独走を見せて勝利に貢献した。

次戦でひざは限界を超えた。前田さんの肩を借りて途中退場する際、「ここまで来られたのは先生のおかげです」と、自身に寄り添った治療への感謝を伝えた。

内科医の祖父、歯科医の父、前田さんにも憧れて医師を目指したが、1浪しても医学系学部には不合格。前田さんから「医者はいつでも目指せる。ラグビーは今しかできない」と助言され、筑波大に進んだ。

「二つの夢を追う」と公言。医師を目指すため東京五輪後の引退を決めており、今も遠征先などで、予備校のインターネット授業を受けて勉強にいそしむ。2015年に続いて出場する今大会は、自身にとって「最後のW杯」。完全燃焼するまで、走り続ける。

「絶対勝つ」「最高の気分」

元日本代表の松尾雄治さん(65)の話「周囲が何を言っても、日本代表は『絶対に勝つ』という思いを持ち続けた。2人がかりのタックルなど高い技術も躍進の要因だ。決勝トーナメントでも大暴れしてほしい」

開幕戦で国歌独唱をした歌手の平原綾香さん(35)の話「日本代表には厳しい練習を積んできた自信があふれていました。『練習は裏切らない』という言葉は私も好きで、必ずグループリーグを突破すると信じていました。本当に最高の気分です」

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