南の島国 資金の壁…フィジー、サモア、トンガ敗退 欧州に選手 招集ままならず

日本に敗れ、悔しそうな表情を見せるサモア代表(5日)

日本に敗れ、悔しそうな表情を見せるサモア代表(5日)

ラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会で、フィジー、サモア、トンガの南太平洋の島国3チームは、3大会続けて全てグループリーグで敗退した。2018年の欧州最優秀選手に選ばれたフィジーのナカラワら個の能力は高いが、協会の資金難などから思うような成績を残せずにいる。

いずれも中堅国ながら体の強さを誇り、時折、強豪を倒す爆発力を秘める。フィジーとサモアは2度ずつ8強入りの実績を誇る。

近年の低迷の背景には、1995年にプロ選手が解禁され、資金力のある欧州クラブへ多くの選手が渡ったことがある。予算不足などから各協会は選手招集に難儀し、継続的な強化ができていない。

今大会の日本代表にもトンガやサモア出身の選手がいるように、長く母国を離れたり、他国で育ったりした選手が、居住国・地域の代表入りを選ぶケースも多い。北半球最高峰のフランスリーグなどはW杯期間中にも行われ、トンガのケフ監督は「様々な理由で連れてこられなかった選手たちがいる」と悔しがる。

国際統括団体ワールドラグビーは近年、3協会に代表戦で選手を集める渡航費などを支援している。2016~19年の3協会への支援額は、前期と比べて約20%多い約2000万ポンド(約27億円)に上る見通しで、潜在能力を開花させようと努めている。

フィジーのマッキー監督は、「海外にいる代表資格保有選手と密に連絡を取り、国内にいる20歳以下の選手については懸命に育成に取り組んでいる」と力説する。今後も難しいかじ取りを強いられそうだが、3チームの関係者は諦めていない。(平地一紀)

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