イングランド 鉄の網…パスカットからトライ


豪州の攻撃を封じたイングランドの強烈なタックル

豪州の攻撃を封じたイングランドの強烈なタックル

徹底的にパスをつないで連続攻撃を仕掛ける豪州の前に、イングランドの「白い壁」が立ちはだかった。タックル数は相手の2倍以上で、奪った4トライのうち二つは相手のパスをカットしたもの。攻めているかのような防御だった。

ペナルティーゴールで先制された直後。キックオフの球を捕った相手に強烈なタックルを突き刺した。重圧をかけてミスを誘うと、前半17分にメイが最初のトライを挙げて逆転した。後半に攻め込まれた場面でも、一枚岩の防御で前進を許さない。20分、自陣ゴール前の密集でシンクラーが相手ボールをもぎ取ってピンチを脱し、試合の流れを引き戻した。豪州のチェイカ監督は「組織力が素晴らしい」と脱帽するしかなかった。

前回大会で、豪州に13―33で完敗。この黒星が響き、ホスト国でありながら初めて8強を逃す辛酸をなめた。

決勝トーナメントに臨む前、日系豪州人のジョーンズ監督はこんな言葉を選手にかけた。「サムライのような決死の覚悟で戦え」。4年前の悔しさを知るヤングズは「『明日はない』という思いで全力を尽くした。大きな意味のある勝利だ」と話した。魂のタックルで雪辱を果たし、「ラグビーの母国」が誇りを取り戻した。(財津翔)

要所でミス 豪州乗れず

要所でのミスが響き、前回大会準優勝の豪州が3大会ぶりにベスト8で涙をのんだ。これまでW杯決勝で2度対戦し、ライバルと言えるイングランドに対し、ボール支配率で上回ったものの、1トライでは勝利は遠かった。

痛恨だったのは、前半20分の場面。相手陣内に攻め込みながら、パスミスでボールを奪われると、そのまま突破されて二つ目のトライを許した。その後も連続攻撃でインゴール間際まで押し込む好機を作ったものの、ボールを失ってイングランドに陣地を挽回されるなど、勢いに乗れないまま80分間を終えた。

あまりの大差での敗北を喫し、唯一のトライを挙げたコロイベテは終了直後、ピッチにへたり込んで動けなかった。主将のフーパーは「多くの選手、スタッフが長い間、全力を出し切った。心が痛む」。悔しさを胸に刻み込み、新たな巻き返しの4年間が始まる。

(崎田良介)

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