試合終了の笛、リーチは片膝つきしばらく動けず


試合を終え、健闘をたたえ合う日本・南アフリカの両代表の選手(20日午後9時20分、東京都調布市の東京スタジアムで)=青山謙太郎撮影

試合を終え、健闘をたたえ合う日本・南アフリカの両代表の選手(20日午後9時20分、東京都調布市の東京スタジアムで)=青山謙太郎撮影

ラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会は20日、東京都調布市の東京スタジアムで準々決勝が行われ、日本代表は南アフリカ代表に3―26で敗れて初の4強入りは果たせなかった。

前回イングランド大会3位で優勝候補の南アフリカに対し、日本は立ち上がりに先制トライを決められたが、田村優(キヤノン)のペナルティーゴール(PG)で2点差とし、そのまま前半を折り返した。しかし後半は圧力を増した南アフリカに点差を広げられ、トライを奪えないまま、前回大会の初戦で破った相手に雪辱を許した。初めて決勝トーナメントに進出した日本の快進撃はベスト8で止まった。

もう1試合ではウェールズがフランスに競り勝った。これで4強が出そろい、準決勝はイングランド―ニュージーランド(26日・横浜)、ウェールズ―南アフリカ(27日・同)の顔合わせとなった。

桜の戦い「誇りに」

試合終了の笛が鳴ると、リーチマイケル主将(東芝)は地面に片膝をつき、しばらく動けなかった。

日本は世界屈指の体の強さを誇る南アフリカに前半から激しいタックルを受け、強力なモールで押し込まれた。後半に入ると圧力はさらに増し、25分にモールからトライを奪われた。4分後にもトライを追加され、ノートライで敗れた。

ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)は就任してから3年間、選手たちの主体性を高めてきた。グラウンド上での判断が、勝敗を大きく左右するとの考えからだ。

練習の意図や試合の戦術はまずリーチ主将らリーダーに伝えられ、選手同士で理解するよう働きかけた。今大会で何度も披露した、タックルを受けながらパスをつなぐ「オフロードパス」は高度な判断力と意思疎通が必要とされる。長期合宿で徹底して強化に取り組んできた体力やタックルなど基礎技術の高さも強豪のアイルランド、スコットランドを倒す要因となった。

リーチ主将は試合後、仲間たちに語りかけたという。「下を向く必要はない。このチームをキャプテンとして誇りに思うし、選手一人ひとりも誇りに思うべきだ」。優勝2度を誇る強豪相手に、前回大会の再現はならなかった。それでも、「桜の戦士」たちは史上初の8強入りという輝かしい結果を残し、スポーツ界のみならず、日本中に強烈な印象を残した。(矢萩雅人)

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