「フェラーリ」松島、武者修行経て疾駆

 後半、相手選手をかわそうとする松島選手(20日、東京スタジアムで)
後半、相手選手をかわそうとする松島選手(20日、東京スタジアムで)

日本代表のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(49)から、イタリアのスポーツカー「フェラーリ」にたとえられるのはウィング(WTB)の松島幸太朗選手(26)。この日も、縁ある南アフリカを相手に俊足を飛ばし、鋭いステップで切り込んだ。

南アフリカで、ジンバブエ人の父と日本人の母との間に生まれ、6歳で東京に移り住んだ。中学1年で南アフリカに1年間留学した際、
楕円(だえん)
球に出会った。

帰国後、東京都内のチームに入った。母に付き添われてグラウンドに現れ、口数は少なかったが、次々にトライを決めた。仲間から称賛されると「大したことない」と照れ笑いした。

神奈川県の桐蔭学園高3年で全国大会に出場し、グラウンドの端から端まで独走してトライするなど初優勝に貢献。進学はせず、「武者修行」のため再度、南アフリカに渡った。強豪チームの育成組織に入ったが、けがが絶えず、慣れぬ環境にも戸惑った。「日本に帰りたい」と漏らすと、同校OBで海外挑戦を支援していた元日本代表、四宮洋平さん(40)から「甘えるな」と一喝された。

退路を断たれ、ラガーマンとして生き抜く覚悟が決まった。屈強な男らにもまれながら練習に励み、南アフリカの20歳以下代表候補になった。しかし、これを辞退し、自分が育った日本のジャージーを選んだ。

「自分の名を広めたい」と臨んだ2度目のW杯。相変わらず語る言葉は少ないが、グループリーグで出場全選手最多の5トライを決めるなど、その快足を存分に世界へアピールした。

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