[データで見る]南ア、タックル進化~鉄壁防御で競り勝つ

ラグビー・ワールドカップ日本大会は、2日の決勝で南アフリカがイングランドに32―12で快勝し、3大会ぶり3度目の頂点に立った。鉄壁の防御が覇権奪回の大きな武器となった。

決勝の前半29分から、南アは自陣ゴール前にくぎ付けとなった。3点を追うイングランドが波状攻撃をかけ、息詰まる攻防は4分を超えた。南アは身長2メートル前後のフォワード陣が相手の突進を阻み、1メートル72のデクラークや1メートル70のコルビも果敢に食らいついた。ペナルティーゴールで6―6の同点とされたが、ここでトライを許さなかったことで主導権を保ち続けた。

データスタジアム社の集計によると、ボール保持時間やキャリー数(ボールを持って防御に仕掛けた回数)ではイングランドが上回ったが、キャリーで前進した距離は南アの方が長かった。南アは成功率92%のタックルで相手の攻撃を早めに分断。イングランドは今大会初のノートライに終わった。

厳しい試合を重ねるごとに、南アの壁は分厚くなった。グループリーグ初戦のニュージーランド(NZ)戦はタックル成功率が84.8%と相手を下回り、2トライを奪われて13―23で敗れた。だが、その後の試合で立て直し、準々決勝の日本戦は92.1%、準決勝のウェールズ戦は97%と驚異的な数字を記録した。7試合で失ったトライはわずか4本。決勝トーナメントでは我慢比べと力勝負を制し、接戦をものにしていった。

昨年から指揮を執るエラスムス監督は大会中、「(就任後は)防御を基盤に戦略を立ててきた。我々の強みだ」と語っていた。南アは、優勝した1995年、2007年の両大会でも決勝で相手をノートライに封じている。3度目の世界一にも、派手さはなくても愚直に体を張り続ける南アらしさが凝縮されていた。(今井恵太)

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