中国 急ぐ「脱貧困」

読売新聞オンライン
制作・著作 読売新聞

「貧困脱却のため住民を新しい居住区に移住させ、生活水準を向上させた」。山に囲まれた村で地元当局者が胸を張った。中国政府は昨年末、「農村の貧困人口を解消した」と宣言した。脱貧困政策の柱が集団移住。2016年からの5年間で約1000万人が移住した。貧困層に逆戻りしないよう、移住者には職業をあっせんし、生活の下支えも図る。共産党創設100年の節目に向け、急ピッチで進められた貧困脱却の現場の一つ、中国西部・甘粛省を訪ねた。【2020年11月、甘粛省隴南市などで、読売新聞中国総局・片岡航希撮影】

甘粛省隴南市の中心部から車で1時間半ほど、険しい山道を上った先に見えてきた山背村。村の特産はトウモロコシやジャガイモ、唐辛子で、この日も収穫作業をする人の姿が見えた

山肌に身を寄せるように建ち並ぶ土壁の家。村民の移住は既に完了している

山間部の家に戻り荷物整理を行う家族。政府の集団移住政策で建てられた集合住宅に移り住み、新しい生活を始めている

山背村の一角には、特産のとうもろこしが干してあった

村を歩く男性。四方を山に囲まれ、交通の不便さゆえに発展から取り残されてきた

村の一角でポーズを取る、民族衣装を着た女性

山を下って1時間、市街地の一角に立ち並ぶ6棟の集合住宅。貧困層の生活向上のため、政府の集団移住政策で建設されたもので、山間部の44の村の約2750人が移り住んだという

甘粛省の省都・蘭州から車で約5時間、真新しい集合住宅で暮らす男性。以前は1時間ほど離れた山間部の村に住んでいた。リビングにあったのは自分で持ち込んだソファとテーブル、お気に入りの掛け軸、電気ポットなど、最低限のものだけだった

レストランに掲げられる習近平国家主席や歴代指導者の肖像。店主の女性は、政府のおかげで生活は改善されたと話した

習近平国家主席が訪れたことのある村に設置された水道を使う男性。以前は井戸水しかなかったが、習氏の訪問後に生活環境が改善されたという。蛇口の横には「永遠に共産党に感謝する」「水を飲む時に総書記を忘れない」などと書かれている

習近平国家主席が訪れたことのある集落で暮らす子どもたち

ネットで生中継しながら商品を販売する「ライブコマース」を行う女性。地元の特産品を売り込むことも貧困脱却の一助となる

「ライブコマース」でキクラゲなどを宣伝する女性。地元の特産品を売り込むことも貧困脱却の一助となる

ミシン工場でバスケットボールシューズの縫製作業を行う女性たち。壁には、「全国で力を合わせて貧困脱却の戦いに勝とう」などとスローガンが書かれていた

彼女たちの月収は約4万5千円程度。最年少の女性(23)は「ここで技術を身につけてもっと稼げるようになりたい」と話した

職業技術学校で麺の打ち方を学ぶ10代の若者たち。貧困脱却政策の一環で、授業料などは免除されている

職業技術学校でヘアメイクの技術を学ぶ10代の若者たち

職業技術学校の壁には、「努力するほど幸せになれる」と生徒を鼓舞するスローガンが書かれていた

【撮影】読売新聞写真部 片岡 航希 【制作】読売新聞配信部
  読売新聞オンライン
Copyright (C) The Yomiuri Shimbun.
今回取り上げた写真の一部は、「よみうり報知写真館」で購入できます