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塀の中のおばあさん

 
読売新聞オンライン
制作・著作 読売新聞
 刑務所といえば怖い男性が多いイメージがありますが、その 塀の中に入る「おばあさん」たちが増えている???  受刑者総数が減る中、65歳以上の女性受刑者が増えていま す。しかも、犯罪を繰り返し、何度も刑務所に来てしまう人が 多いといいます。そう聞いて、全国に11ある女子刑務所の一 つ、笠松刑務所(岐阜県笠松町)を訪れました。  ここは受刑者約370人中、約2割を65歳以上が占め、最 高齢は87歳。認知症の診断を受けている人もいます。  罪を償い、更生も行う場所で、女性たちはどんなふうに毎日 を過ごし、何を考えて暮らしているのでしょうか?   刑務所は「社会を映す鏡」「社会の縮図」ともいわれます。 そうだとしたら、人生の最終コーナーを迎えた女性たちが何度 も刑務所に来てしまう姿は、社会の何を象徴しているのでしょ うか?  昨年11月と今年1月の2度にわたり、笠松刑務所を訪れ、 「塀の中のおばあさん」と、その生活を支える刑務官に密着ル ポしました。その様子をお伝えします。 (文・猪熊律子、写真・山岸直子) *写真は一部加工しています。 ※2019年1月21日付けから2月7日付けの読売新聞夕刊で連載

シルバーカー(手押し車)を使い、刑務作業をする工場から食堂に向かう受刑者 

部屋の表札には粥(かゆ)、おかずを細かく刻んだ刻み食など、食事の指示が示されている

お粥食を食べる高齢受刑者

食事をする受刑者。白髪が目立つ

受刑者は民間業者の指導を受けながら、自分たちで食事を作る。歯の悪い受刑者用に、刻み食も用意する

食後、薬を飲む

笠松刑務所には、部屋の扉に鍵がなく、共同トイレに出たり入ったりできる「開放型」と呼ばれる部屋がある。その相部屋で点呼を終え、手を合わせる受刑者ら

シルバーカーを使って刑務所内を移動する

作業を終え、工場を出る受刑者。腰は曲がり、紙おむつなどを持っている

部屋で自分の洗濯物をたたむ

部屋で新聞を読む

夜間ひとりで巡回する刑務官

朝焼けの中、部屋から工場へ移動する受刑者ら

認知機能を活性化するため、ゲームをしたりリハビリを受けたりする認知症の受刑者

専門家の指導でストレッチをする白髪の受刑者

出所後の生活支援について面談を受ける受刑者

通常、6人が暮らす相部屋。左奥がトイレ

笠松刑務所の壁

【記事】読売新聞編集委員・猪熊律子【撮影】読売新聞編集委員・山岸直子【制作】読売新聞メディア局編集部
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